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栽培管理|キウイフルーツ【地植え】の育て方

監修 宮崎大学農学部教授 國武 久登

キウイフルーツ【地植え】の栽培管理と収穫の方法について紹介します。

キウイフルーツ【地植え】写真

 キウイフルーツは、中国の長江中流域の山岳地帯を原生地とするつる性落葉果樹で、マタタビ科アクチニディア属に分類されています。この仲間は、亜寒帯から亜熱帯まで広い範囲で分布しており、日本にもその近縁種が7種自生しています。  キウイフルーツの名前は、果実の外観がニュージーランドに生息している翼が退化した国鳥、キウイに似ていることから命名されました。  ヨーロッパには早くから導入されていま

管理

水やり

 キウイフルーツの生育は極めて旺盛です。特に鉢栽培では、夏の水切れには注意しましょう。できれば株元に、ワラや刈草などでマルチングしておくとよいでしょう。

肥料

 施肥は、年2~3回が基本です。庭植えでは寒肥として12月に、有機質肥料、または粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株あたり200g程度施します。追肥は2月と6月に行ないます。粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株あたり50g程度施します。しかしながら、元々旺盛に成長する種類なので、順調に生育しているようであれば、追肥は控えるようにしましょう。

仕立て方と剪定

 つる性果樹なので、ブドウのように「棚仕立て」が適していますが、庭のスペースが確保できない場合には、「Tバー仕立て」も見受けられます。 「棚仕立て」では、まず強い枝を2本残し、1本は予備枝とし、つるが支柱に巻きつき始めたら、予備枝はかき取り、勢いのよい枝を棚に誘引してそのまま主枝とします。翌年は、主枝から出る枝を約40~50cm間隔で伸ばし、残した枝の先端を1/3程度切り戻します。さらに、1年かけて木の骨組みを作り、果実をつけさせるようにします。

 「Tバー仕立て」は、勢いのよい主枝を1本支柱に誘引し、棚下30cmのところで支柱から外したつるを棚上に誘引します。その後は「棚仕立て」と同様にします。

 どちらの場合でも、雄品種をともに植えることを忘れないようにしましょう。

 整枝・剪定は1月から2月の間に行ないます。果実が着いた節からは、新たに萌芽しないので、その節の先の芽を、3~5芽残して切り戻します。

 前年に果実をつけなかった枝で混み合った部分は、基部から切り戻すか、基部から8~10芽を残して切り戻し、棚にバランスよく誘引していきます。

収穫

収穫

 霜害を受ける前の11月までに収穫します。生産農家では糖度計を利用し、糖度が6%を超えたら収穫する場合が多いようです。一般的には、果皮の地色が茶色になったころが収穫適期の目安です。収穫から2週間ほど「追熟」させます。急ぐ場合には、室温が20℃程度の場所に、キウイフルーツの果実をリンゴとともにビニール袋に入れておくと、7日程度成熟が早まります。その場合は、キウイフルーツ4~5個に対して、リンゴ1個程度を目安にします。果皮を軽く押してみて、少し凹むぐらいが食べごろです。また、キウイフルーツだけをビニール袋に入れて密封し、室温10℃前後のところで保存すれば、2月ぐらいまで食べることができます。

監修:宮崎大学農学部教授 國武 久登

1963年、福岡県久留米市生まれ。佐賀大学農学部、千葉大学大学院自然科学研究科修了、学術博士(植物育種学)。佐賀県農業試験研究センター研究員、東海大学農学部助教授を経て、現在、宮崎大学農学部応用生物科学科教授(専門は、植物遺伝育種学、果樹園芸学)。宮崎大学大学院博士課程農学工学総合研究科教授、東海大学大学院非常勤講師を兼任。
カンキツやブルーベリーなどの果樹の品種改良や増殖に関して研究中。また、美味しい家庭果樹の栽培や普及も手がける。著書に、「新版・園芸相談 家庭果樹」、「育てて味わう!まるごとベリー」、「よくわかる栽培12ヶ月 ラズベリー、ブラックベリー」など多数あり。

キウイフルーツ【地植え】の育て方のページです。
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