住友化学園芸

  • 会社案内
文字サイズ
大
中
小

オンラインショッピング

ホーム > いろいろな植物の育て方 > 観葉植物の育て方 > ビカクシダ(Platycerium ssp.)の育て方

ここから本文です。

ビカクシダ(Platycerium ssp.)の育て方

監修 園芸研究家 尾崎 忠

プロフィール

 ビカクシダは、世界の熱帯に18種が知られる着生シダで、漢字では「麋角羊歯」と書きます。これは、この植物の葉がシカの角に似ていることからつけられた名前で、「麋」はオオジカ(大鹿)を意味します。英名でも「stag horn fern(=雄鹿の角のシダ)」とされています。

 和名の「ビカクシダ」は、ビフルカツム(Platycerium bifurcatum)に当てられた和名ですがこの属の総称として用いることもあります。ビフルカツムはオーストラリア原産で、寒さにも比較的強く、繁殖力旺盛な強健種なので最も普及していて育てやすい種類と言えます。その他にもナガバビカクシダと呼ばれるウィリンキー(P. willinckii)や大形となるスペルブム(P. superbum)、グランデ(P. grande)などが出回ります。

 ビカクシダの仲間には、役割の違う2種類の葉があります。シカの角のように大きく伸びる葉は、「胞子葉」や「繁殖葉」といい、成熟した葉の裏には胞子が生じます。主に繁殖のための葉で、役割を終えた葉は根元から脱落します。もう一つは「貯水葉」、「外套葉」などと呼ばれ、株元を覆うように伸びてきます。幾重にも重なりながら成長することで、水や養分を貯めこむ構造になっています。



栽培方法

植えつけ・植え替え

 鉢植えのものや板につけた状態のものが入手できます。着生種なので普通はヘゴ板や、焼き杉板などにつけて栽培します。胞子葉が上向きに出る種類は鉢植えも可能ですが、板、できればヘゴ板につけてやった方が管理しやすいと思います。

 板につける場合には、まず、よく湿らせて固く絞った水ごけを板の上に適量のせ、その上に外套葉を被せるように置きます。水ごけの量が少なすぎると十分に根が張れなかったり、子株が出た際に干からびてしまったりするので注意します。目安としては、手のひらサイズの株に握りこぶし大の水ごけをつけてやるぐらいでよいでしょう。この時、成長点(胞子葉が出る部分)が板の中心に来るようにします。次に、胞子葉のすぐ下を、シュロ縄などでヘゴ板にややきつめに縛り付つます。その後、胞子葉の上の方をヘゴ板にやや軽めに縛り固定します。最後に、板の上部に穴をあけ、コーティング針金などを通して吊り下げます。このとき、板がまっすぐ吊下がるように予めバランスのよい位置を探ってから穴をあけます。

管理

置き場所

 

 比較的日光を好むので、午前中は日光が当たり、午後から日陰になるような場所に置きます。真夏の直射日光は、葉焼けの原因となるので避けましょう。 

 逆に冬は、室内でも良く日のあたる場所に置きます。穏やかな風が通るほうがよく育つので、締め切った部屋に置く場合は、扇風機などで優しい風を当ててるとよいでしょう。

水やり

 植えこみ資材の水ごけやヤシの実チップが乾いたら、たっぷり水やりします。水ごけが乾かないうちに水を与え続けると根腐れをおこし、外套葉が黒く腐ってきたり、株が小さくしぼんだりするので、水のやり過ぎには注意します。

肥料

 春から秋の生育期に2~3カ月に1回程度、緩効性化成肥料を与えます。施し方は、外套葉の裏のミズゴケの上に植え込み資材1ℓ当たり5gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を置いてやります。株をどんどん大きくしたい場合は、やや多めに、大きくしたくない場合は少なめに施します。

冬越し

 ビフルカツムは、3℃程度で冬越ししますが、5℃以上保った方が無難です。

 その他の種類は10℃以上の場所に置いて冬越しさせます。温度が保てない場合は、さらに乾かし気味に管理しますが、霧吹きなどで空中湿度を上げましょう。

ふやし方

 ビフルカツムやウィリンキーなど子株が出やすい種類は、株分けでふやすことができます。適期は5~7月ですが、あまり小さいうちに親株から外してしまうと、その後の成長が著しく遅れたり、枯らしたりすることもあるので、ある程度育ってから分けた方がよいでしょう。新しい外套葉が少し動き出したころや、完全に茶色く枯れたころに分けると、新芽を傷つけたり折れたりすることが無いので安心です。

病害虫

 カイガラムシが発生します。つまようじの先などで突き刺して除去するとよいでしょう。

栽培のポイント

 真夏を除き、よく日に当てることと、水分の新陳代謝をよくすることが栽培のポイントです。それには、適度な風通しと、水はけのよい着生資材選びが重要です。

ページの先頭へ戻る