住友化学園芸

  • 会社案内
文字サイズ
大
中
小

オンラインショッピング

ここから本文です。

ブロッコリーの育て方

監修 恵泉女学園大学教授
藤田智

プロフィール

 ブロッコリーは、肥大した花蕾を利用するアブラナ科のキャベツの仲間(変種)です。原産地は地中海沿岸地域。日本へは、明治初めに導入されましたが、栽培は一般化されませんでした。普及したのは、第二次世界大戦後からです。

 生育適温は20℃前後と、冷涼な気候を好みます。苗の段階では高温に強いのですが、蕾が肥大し始めるころには暑さに弱くなるため、真夏を除いた春、および秋が栽培適期です。

 ブロッコリーは、代表的な緑黄色野菜で、カルシウム、鉄分、カロテン、ビタミンCを豊富に含む、非常に栄養価の高い野菜です。

 さて、ブロッコリーはキャベツの仲間と前述しましたが、ほかにも独特の風味を持ち、花蕾が白やオレンジ色などのカリフラワー、ボール状に成長した茎を食べるコールラビ、芽キャベツ、青汁の原料で知られるケール、キャベツ、紫キャベツ、中国野菜のカイラン、さらには花壇に植えられるハボタンも仲間になります。この系統は、もともとケールのような非結球性の植物であったようです。利用する部位も葉だけに限られず、茎、蕾など、多用な進化をとげたことがわかります。

 野菜の育て方の栽培暦は以下の地域区分で紹介しています。

中間地  新潟を除く関東甲信越、中部、東海、近畿、
 中国地方、石川県と富山県を除く北陸地方
寒冷地  北海道、東北地方、新潟県、富山県、
 石川県と高冷地
暖 地  四国、九州、沖縄県

 上記の地域区分は目安です。それぞれの地域でも標高や地形、年次変動によって気候条件は変わります。住んでいる地域の気候条件に合わせて栽培して下さい。



作型や品種の特徴

 ブロッコリーは、苗の植えつけ後50日余りで収穫できる、極早生種の‘シャスター'や、植えつけ後55日余りで収穫可能の早生種、‘エルデ'、‘すばる'などが、初心者向けの品種です。

 また、中早生種の‘ハイツ'、‘緑嶺'は、植えつけ後65日で収穫でき、さらにたくさんの側花蕾も収穫できる多収品種で、くせがなくおいしいので、家庭菜園におすすめの品種です。

 植えつけ後75日で収穫できる中生種には、‘グリーンハット'、‘グリーンパラソル'などがあります。大きな花蕾が収穫できる中晩生~晩生種には、‘エンデバー'や‘ビッグドーム'などが家庭菜園向きです。

 また、最近登場した茎ブロッコリーの‘スティックセニョール'や‘グリーンボイス'は、小さな蕾と柔らかく長い茎を食用にする品種で、耐暑性に富み、夏季でも安定した収穫が期待できます。

育て方のコツ

 ブロッコリーやカリフラワーの花蕾を大きく育てるコツは、できるだけ外葉を大きく育てること。株自体が小さいと、小さな花蕾しかできません。そのためには、まず土作りが大切です。完熟堆肥などの有機物を、たっぷり施すように心がけましょう。

タネまき

 春まきでは、2月中旬~3月中旬にタネまきし、6月に収穫します。夏まきでは、7月中下旬にタネをまき、10月下旬から収穫します。まず、培養土を入れた9cmポットにタネを5~6粒まき、発芽したら3本に間引きます。本葉2枚で2本に、本葉3~4枚の時に1本立ちにし、本葉5~6枚になったら、植えつけます。

植えつけ

 苗は、タネまきから育苗するか、購入して用意します。苗が園芸店などに並ぶのは、春なら3月下旬ごろから、秋には8月中・下旬ごろからです。タイミングを逃さず、本葉5~6枚の苗を入手しましょう。

 以前にアブラナ科の植物を植えた場所を避けて、植え場所を準備します。植えつけの2週間前に、1m2当たり100gの苦土石灰を散布し、よく耕しておきます。1週間前、1m2当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m2当たり200gを散布し、よく土に混ぜ込みます。幅60~70cmの平畝をつくり、株間40~45cmをあけて植え穴を掘って、水をたっぷり注ぎます。水が引いたら苗を植えつけ、株元をしっかり押さえて、土と根鉢を密着させましょう。

管理

追肥・土寄せ

 花蕾が形成される前に、いかに株を大きくするかで花蕾の大きさが決まるので、植えつけ後の追肥・土寄せが重要です。

 植えつけ後、本葉が10枚程度になったら、株元に軽く土寄せし、液体肥料「花工場原液」や「花工場有機液肥100」を水で500倍に薄めて、1週間毎に2~3回与えます。第2回目の追肥は、その1ケ月後。土寄せとあわせて、同様に肥料を与えます。

収穫

 ブロッコリーの花蕾が大きく育ち、小さな蕾がはっきりと見え、固く締まってくれば収穫適期です。茎の部分も柔らかく美味しいので、アスパラガスのように利用しましょう。

病害虫

 アオムシが見られたら、天然成分を使った殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」や殺虫剤「マラソン乳剤 」を散布します。

 殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」はヨトウムシの退治にも効果的。また、ヨトウムシは、あらかじめ殺虫剤「GFオルトラン粒剤」を散布して、発生を抑えることもできます。

 定植したばかりの幼苗が地際から突然倒れたら、土の中に潜むネキリムシを疑いましょう。殺虫剤「サンケイダイアジノン粒剤3」を土に混ぜ込んで、防除します。殺虫剤「サンケイダイアジノン粒剤3」は土の中で根を食害する、コガネムシの幼虫も防除します。

 新芽にアブラムシがついたら、食品成分を使用した殺虫殺菌剤「ベニカマイルドスプレー」、天然のヤシ油を使用した殺虫殺菌剤「アーリーセーフ」、殺虫剤「マラソン乳剤」、「ベニカ水溶剤」を散布して防除します。

 根に大小のコブができ、生育が不良となる根こぶ病には、まず堆肥を多めに施し、植えつけ時に殺菌剤「STダコニール1000」を土に潅注して、予防します。

 殺菌剤「STダコニール1000」は、べと病の発生を抑える効果もあります。

コンテナで育てるときは

 コンテナ栽培には茎ブロッコリーが向きます。大型(25ℓ以上)のプランターを用意し、底が見えなくなるくらいの鉢底石を敷きます。ウォータースペースを2~3cmあけて、あらかじめ用土1ℓ当たり7gの粒状肥料「マイガーデンベジフル」をよく混ぜ込んだ市販の野菜用培養土を入れます。表面を平らにし、コンテナの中心に畑や菜園同様、植え穴を掘り、たっぷり水を注ぎます。水が引いたらポリポットから出した苗を据え、株元を軽く押さえ、再びたっぷりと水やりしましょう。

 コンテナでも、畑同様の時期に追肥をします。週に1回、液体肥料「花工場原液」や「花工場有機液肥100」を水で500倍に薄めて、1週間毎に与えます。早生種なら、苗の植えつけから55~60日ほどで花蕾を収穫できます。収穫の目安は、畑や菜園と同様です。ただしコンテナでは、育つ花蕾もやや小振りです。

ムービー紹介

ビデオは、害虫の生態や寄生植物を広くご紹介するものです。ビデオの中の害虫、寄生植物は、必ずしも植物栽培ナビの害虫、植物とは一致しませんので、ご了承ください。

アブラムシの産子
アブラムシの産子

(2分35秒 WMV形式/8.6MB)

アブラムシの雌の尾部から幼虫が産まれてくる様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

アブラムシの二次被害
アブラムシの二次被害

(5分26秒 WMV形式/9.1MB)

アブラムシの二次被害として、尾部から出る排泄物がアリを誘引したり、すす病を誘発し、ウイルス病を媒介することを紹介しています。さらに、葉を萎縮させたり、湾曲させ、種類によっては葉に虫こぶ(虫えい)を作るアブラムシもいます。

アブラムシの天敵
アブラムシの天敵

(2分46秒 WMV形式/9.2MB)

ナナホシテントウの成虫や幼虫、クサカゲロウの幼虫がアブラムシを捕食する様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

ページの先頭へ戻る