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ハクサイの育て方

監修 恵泉女学園大学教授
藤田智

プロフィール

 ハクサイは、鍋物、炒め物、漬物に利用され、冬の食卓ではおなじみの野菜です。原産地は、地中海沿岸地方。当初は現在見られるツケ菜のような姿でしたが、中国へ伝播した後に、葉が巻く結球型になりました。日本への導入は明治の初めです。

 生育温度は20℃前後で、冷涼な気候を好みます。特に葉が巻き始める結球期の気温は、15~17℃前後がベストです。

 かつては、内部の葉が白っぽいものが多かったのですが、近年では、芯近くの色が黄色の黄芯系や、オレンジ色のオレンジ芯系が主流となっています。

 

 野菜の育て方の栽培暦は以下の地域区分で紹介しています。

中間地  新潟を除く関東甲信越、中部、東海、近畿、
 中国地方、石川県と富山県を除く北陸地方
寒冷地  北海道、東北地方、新潟県、富山県、
 石川県と高冷地
暖 地  四国、九州、沖縄県

 上記の地域区分は目安です。それぞれの地域でも標高や地形、年次変動によって気候条件は変わります。住んでいる地域の気候条件に合わせて栽培して下さい。



作型や品種の特徴

 初心者には、栽培期間が短い早生種がおすすめです。タネまきから55~60日で収穫できる極早生種には、黄芯系の‘彩黄'、1玉1~1.5kgで小振りな‘青海'などがあります。タネまきから65日前後で収穫できる早生種なら、耐病性のある‘富風'があります。内部のオレンジ色が鮮やかな‘オレンジクイン'は、75日で収穫できる中早生種。葉が柔らかく、サラダや浅漬けに向いています。そのほか、半結球タイプの山東ハクサイの品種には、中晩生種で収穫まで90日ほどかかる‘新あずま山東'も。山東ハクサイは寒さに弱いので、年内収穫を目指して栽培しましょう。また、株の幅が狭く背が高いタケノコハクサイは、中国から導入されました。‘緑塔紹菜'は80日ほどで収穫できます。

育て方のコツ

 アブラナ科の野菜なので、連作すると根こぶ病が発生することがあります。連作を避け、植えつけ前に土に苦土石灰を散布するのを忘れないようにしましょう。また、追肥を行い、できるだけ外葉を大きく育てると、立派な玉に育ちます。なお、アブラムシアオムシなどの害虫がつきやすいので、寒冷紗(白)のトンネルをかけ、予防するのがおすすめです。

タネまき

 タネまきの時期は、中間地で8月下旬~9月上旬です。培養土を入れた9cmのポリポットに、4カ所、4粒のタネをまきます。発芽後に3本に、本葉1~2枚のころに2本に、本葉3~4枚のころに1本立ちに間引いて、本葉5~6枚の苗に育てます。通常はタネまきから、約1カ月で植えつけ適期の大きさに育ちます。

 

植えつけ

 タネをまいて育苗するか、園芸店で苗を入手します。本葉5~6枚の苗が植えつけ適期です。2~3年はアブラナ科野菜を栽培していない場所に植えつけましょう。

 まず、植えつけの2週間前に、1m2当たり100gの苦土石灰を散布し、よく耕しておきます。1週間前、1m2当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m2当たり200gを散布し、よく土に混ぜ込みます。1条植えの場合は幅60cm、2条植えの場合は幅100cmの平畝をつくります。株間40~45cmをあけて植え穴を掘って、水をたっぷり注ぎます。水が引いたら苗を植えつけ、株元をしっかり押さえておきます。

 なお、アブラナ科野菜を連作し、根こぶ病が多発している畑では、堆肥を多めに施し、同時に「石原フロンサイド粉剤」などの土壌殺菌剤を処理することをおすすめします。

 また、害虫予防のために寒冷紗(白)でトンネルをかけておくとよいでしょう。

管理

水やり

 乾燥が激しい場合、たっぷりと水やりします。

追肥・土寄せ

 植えつけから2週間後ぐらいに、本葉が10枚程度に成長したら、株元に軽く土寄せし、液体肥料「花工場原液」や「ベジフル液肥」を水で500倍に薄めて、1週間毎に2~3回与えます。

 さらに、結球が始まるころに同様に土寄せし、肥料を与えます。外葉を大きくしっかり育てるのが、大きく立派なハクサイをつくるポイントです。

収穫

 早生種ならタネまきから65日ぐらいで収穫できます。手で玉を押し、固く締まっていれば、収穫可能です。地際に表土と平行に刃物を入れて、玉を切り取って収穫します。

病害虫

 アブラムシ が発生したら、食品成分を使用した殺虫殺菌剤「ベニカマイルドスプレー」、天然のヤシ油を使用した殺虫殺菌剤「アーリーセーフ」、浸透移行性の殺虫剤「GFオルトラン水和剤」や「GFオルトラン粒剤」を散布して防除します。

 ヨトウムシアオムシの発生には、天然成分を使った殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」を散布します。殺虫剤「ベニカS乳剤」、「GFオルトラン水和剤 」、「GFオルトラン粒剤」の散布も発生を抑えます。

 ダンゴムシは殺虫剤「サンケイデナポン5%ベイト」を散布して退治しましょう。

 殺虫剤「サンケイデナポン5%ベイト」、「ネキリベイト」は、定植後の幼苗の地際の茎を食害して苗を倒すネキリムシを退治することができます。

 地際から異臭を放って腐る軟腐病には、「ヤシマストマイ液剤20」を散布して予防します。

 葉に不規則な模様が出るべと病には、殺菌剤「STダコニール1000」、「サンケイオーソサイド水和剤80」を散布します。

 なお、殺菌剤「STダコニール1000」は、葉裏に白い円い斑点がつく白さび病の防除にも使用できます。

 根こぶ病の予防には、殺菌剤「石原フロンサイド粉剤」を土壌混和し予防します。

コンテナで育てるときは

 コンテナでも、普通種ももちろん育てられますが、コンテナ栽培には、栽培期間が短い極早生種や早生種が向いています。さらに、タネまきから55~60日ほどで収穫でき、1玉1kg前後のミニハクサイがおすすめです。苗は、タネをポットまきにして育てるか、園芸店で入手して準備しましょう。

 大型(25ℓ以上)のプランターを用意し、鉢底石を敷いたうえに、ウォータースペースを2~3cmあけて、用土1ℓ当たり7gの粒状肥料「マイガーデンベジフル」を均一に混ぜ込んだ市販の野菜用培養土を入れます。植え穴を掘って水を注ぎ、水が引いたらポリポットから出した苗を植えます。株元を軽く押さえ、再びたっぷりと水やりしましょう。

 追肥は植えつけから1カ月後から施します。週に1回、液体肥料「花工場原液」や「ベジフル液肥」を水で500倍に薄めて与えます。

ムービー紹介

ビデオは、害虫の生態や寄生植物を広くご紹介するものです。ビデオの中の害虫、寄生植物は、必ずしも植物栽培ナビの害虫、植物とは一致しませんので、ご了承ください。

アブラムシの産子
アブラムシの産子

(2分35秒 WMV形式/8.6MB)

アブラムシの雌の尾部から幼虫が産まれてくる様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

アブラムシの二次被害
アブラムシの二次被害

(5分26秒 WMV形式/9.1MB)

アブラムシの二次被害として、尾部から出る排泄物がアリを誘引したり、すす病を誘発し、ウイルス病を媒介することを紹介しています。さらに、葉を萎縮させたり、湾曲させ、種類によっては葉に虫こぶ(虫えい)を作るアブラムシもいます。

アブラムシの天敵
アブラムシの天敵

(2分46秒 WMV形式/9.2MB)

ナナホシテントウの成虫や幼虫、クサカゲロウの幼虫がアブラムシを捕食する様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

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