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チンゲンサイの育て方

監修 恵泉女学園大学教授
藤田智

プロフィール

 葉のつけ根が、ぷっくりと尻を張ったような姿がユーモラスなチンゲンサイは、今や代表的な中国野菜です。いわゆる中国野菜は、今から30年ほど前あたりから盛んにつくられ始めました。それ以前はなかなか普及が進まず、知名度が低い傾向でした。しかし、クウシンサイ、チンゲンサイなどは、日本の高温多湿の夏でも栽培できるほど耐暑性が強く、栄養豊富で、日本の食文化に馴染みやすかったことから、今や人気野菜のひとつとなりました。

 チンゲンサイの葉は倒卵形で淡い緑色。葉柄の尻張りがよく、草丈が20~30cm位で立ち性という、独特の草姿に可愛らしさがあります。

 栄養素では、ビタミン、ミネラルをバランスよく含み、余分な塩分を排出するカリウム(260mg/100g以下同)、骨を丈夫にするカルシウム(100mg)、抗酸化作用のあるカロテン(200μg)が豊富です。中国薬膳では、余分な体熱を鎮め、胃腸を整え、利尿作用があり、便秘の予防によいとされるようです。

 チンゲンサイはさっとゆでると、ほんのり甘味が出て、口当たりもやさしくなります。ゆでる際、湯にサラダ油を少し落とすと緑色が冴え、風味がまします。お浸し、和えもの、炒めもの、クリーム煮、鍋物、汁の実など、幅広く利用できます。

 生育適温は、20℃前後と冷涼な気候を好みますが、その一方で、暑さや病気にも強く、土質を選ばず栽培できるため、厳寒期を除けば1年中栽培可能で、重宝な野菜といえます。

 しかし、春まきの場合、とう立ちしやすいため注意しましょう。また、アブラナ科の野菜なので、根コブ病を予防する必要があります。1~2年の間に、アブラナ科の野菜を植えた場所を避けて栽培するようにします。

 野菜の育て方の栽培暦は以下の地域区分で紹介しています。

中間地  新潟を除く関東甲信越、中部、東海、近畿、
 中国地方、石川県と富山県を除く北陸地方
寒冷地  北海道、東北地方、新潟県、富山県、
 石川県と高冷地
暖 地  四国、九州、沖縄県

 上記の地域区分は目安です。それぞれの地域でも標高や地形、年次変動によって気候条件は変わります。住んでいる地域の気候条件に合わせて栽培して下さい。



作型や品種の特徴

 作りやすいのは‘青帝'、‘敦煌'、‘長陽'などの品種や、ミニチンゲンサイの‘シャオパオ'などです。また、チンゲンサイとほぼ同様の方法で育てられる中国野菜には、葉柄の色が異なる(株姿はほぼ同じ)「パクチョイ」があります。

育て方のコツ

 アブラナ科の連作を避け、苦土石灰を多めに施しましょう。また尻(腰)が張る独特の株姿に育てるために、株間をしっかりあけることが重要です。また、早春まきはとう立ちしやすいので、トンネル栽培で温度管理に注意します。

タネまき

 以前にアブラナ科の植物を植えた場所は避けましょう。タネまきの2週間前に、1m2当たり100~150gの苦土石灰を散布してよく耕します。1週間前、1m2当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデン野菜用」を1m2当たり200gを散布し、さらによく耕します。幅60cm、高さ10cmの平畝をつくり、条間30cmの間隔をあけて、2条のまき溝をつくります。まき溝は、支柱などを土の表面に深さ1cmほど押しつけてつくりましょう。タネをまき溝に1cm間隔にまき、溝の両脇をつまむようにして覆土します。その後、手で軽く押さえて落ち着かせ、たっぷり水やりします。発芽するまでは乾かさないようにしましょう。

管理

水やり

 乾燥が激しい場合、たっぷりと水やりします。

間引き1

 タネまきの7~10日後に発芽し、双葉が展開したら、株間3~4cm間隔に1本となるように間引きましょう。株元へ軽く土寄せをします。

間引き2

 タネまきから20日後ぐらいに、本葉が3~4枚になったら、株間5~6cmになるように間引きます。

追肥・土寄せ

 間引き2と同時に、中耕を兼ねて、株元へ軽く土寄せしましょう。さらに、液体肥料「花工場原液」か「花工場有機液肥100」を500倍に薄めて、水やりがわりに与えます。その後も同様に、週に1回与えます。

間引き3

 草丈が8~10cm程度に育ってきとき、株間を10~20cm程度にします。間引き後、株元へ軽く土寄せしましょう。同時に液体肥料「花工場原液」か「花工場有機液肥100」を500倍に薄めて、水やりがわりに与えます。その後も同様に、週に1回与えます。

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収穫

 タネまきから40~45日後が、収穫の適期です。草丈15~20cmになった株から、順次、地際をハサミなどで切り取って収穫します。なお、ミニチンゲンサイは、タネまきから20~30日後ぐらい、草丈10~15cmほどで収穫します。

病害虫

 春や秋の害虫の発生しやすい時期には、寒冷紗などのトンネルで覆ったり、ネットをかぶせて栽培すれば、被害をかなり軽減できます。

 アブラムシが、新芽につくことがあります。食品成分を使用した殺虫殺菌剤「ベニカマイルドスプレー」や天然のヤシ油を使用した「アーリーセーフ」を散布して退治します。

 チンゲンサイはアブラナ科の野菜なので、コナガアオムシの幼虫が発生することがあります。天然成分を使った殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」を散布しましょう。

コンテナで育てるときは

 タネまきの適期は、春は3月下旬~5月、秋は9~10月です。暑さに強いので、品種を選び、風通しのよい場所で涼しく過ごさせれば、厳寒期を除いて1年中栽培が可能です。上記のおすすめ品種とタネまき時を参考に、その時期に最適な品種を選びましょう。

 培養土が12ℓ程度入る、標準型(20×65×20cm程度)のプランターを利用します。まず、プランターの底が見えなくなるぐらい鉢底石や軽石を敷き、次いでウォータースペースを1~2cmとって用土1ℓ当たり粒状肥料「マイガーデン野菜用」を7gを混ぜた培養土を入れ、土の表面を平らにします。平らにした表土に、10~15cm間隔、深さ1cm程度のまき溝を2条つくり、タネを1cm間隔でまきます。タネまき後は、溝が埋まる程度に覆土し、土の表面を軽く押さえて、たっぷりと水やりします。

 タネが発芽するまでは、土の表面が乾かない程度に水やりし、発芽後は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。水のやりすぎに注意しましょう。

 発芽したら、畑や菜園と同様に間引きます。同じく2回目の間引き時に、液体肥料「花工場原液」や「花工場有機液肥100」を1000倍に薄めて、水やりがわりに与えます。その後も同様に、週に1回与えます。

 ミニチンゲンサイは、株間5~6cmをとったら、間引きは終了です。一般的な品種は、草丈8~10cmのときにもう1回間引きして株間を10~20cmにし、同様に追肥します。

 収穫は、春や秋ではタネまきから40~50日後、夏季では30日後が目安です。草丈が15~20cm程度になり、株元の腰の張りが出てきたら収穫適期です。また、3回目の間引きから、順に大きな株から連続して収穫してもよいでしょう。

ムービー紹介

ビデオは、害虫の生態や寄生植物を広くご紹介するものです。ビデオの中の害虫、寄生植物は、必ずしも植物栽培ナビの害虫、植物とは一致しませんので、ご了承ください。

アブラムシの産子
アブラムシの産子

(2分35秒 WMV形式/8.6MB)

アブラムシの雌の尾部から幼虫が産まれてくる様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

アブラムシの二次被害
アブラムシの二次被害

(5分26秒 WMV形式/9.1MB)

アブラムシの二次被害として、尾部から出る排泄物がアリを誘引したり、すす病を誘発し、ウイルス病を媒介することを紹介しています。さらに、葉を萎縮させたり、湾曲させ、種類によっては葉に虫こぶ(虫えい)を作るアブラムシもいます。

アブラムシの天敵
アブラムシの天敵

(2分46秒 WMV形式/9.2MB)

ナナホシテントウの成虫や幼虫、クサカゲロウの幼虫がアブラムシを捕食する様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

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