住友化学園芸

  • 会社案内
文字サイズ
大
中
小

オンラインショッピング

ホーム > いろいろな植物の育て方 > 野菜の育て方 > ミズナ(キョウナ)の育て方

ここから本文です。

ミズナ(キョウナ)の育て方

監修 恵泉女学園大学教授
藤田智

プロフィール

 アブラナ科の野菜のうち、カブ類とハクサイを除く、漬物やお浸しなどに利用される非結球葉菜を、ツケナ(漬け菜)と呼んでいます。ツケナ類は、原産地の地中海沿岸地域では葉菜としてあまり発達せず、むしろ中国に渡ってから栽培化が進み、品種が発展してきました。ミズナも、そのツケナの一種で、非常に分枝性が強く、葉に深い切れ込みがあって葉先が尖るのが特徴です。

 さて、キョウナ(京菜)とミズナ(水菜)とは、どう違うのでしょうか。京都の人は、肥料を与えず、水と土だけでぐんぐん育つことから、この葉菜を「水菜(ミズナ)」と呼びます。そして京都で育てている漬け菜ということで、京都以外の人は、「京菜(キョウナ)」と呼んでいる人が多いようです。つまり、キョウナ(京菜)とミズナ(水菜)も実は同じものなのです。

 ミズナの生育適温は15~25℃で冷涼な気候を好み、秋から冬がミズナの栽培適期です。高温下の栽培では徒長しやすいので、株間が狭くならないよう、注意します。

 とくに冬季は、成長すると4~5kgの大株になります。香りとシャキッとした歯ごたえがあり、漬け物や鍋物にピッタリです。肉の臭みを消す効果があるので、鴨、鯨、カキなどとともに鍋にするハリハリ鍋も有名。カロテン、ビタミンC、カルシウムおよび鉄分を豊富に含む健康野菜で、最近ではサラダの人気が急増し、生食のサラダ用として、小株どり栽培が周年行われています。

 野菜の育て方の栽培暦は以下の地域区分で紹介しています。

中間地  新潟を除く関東甲信越、中部、東海、近畿、
 中国地方、石川県と富山県を除く北陸地方
寒冷地  北海道、東北地方、新潟県、富山県、
 石川県と高冷地
暖 地  四国、九州、沖縄県

 上記の地域区分は目安です。それぞれの地域でも標高や地形、年次変動によって気候条件は変わります。住んでいる地域の気候条件に合わせて栽培して下さい。



作型や品種の特徴

 小株どりでは、‘京みぞれ'、‘京しぐれ'、‘早生水天'がおすすめです。‘京みぞれ'は、株張り、株揃いがよく、生育もおう盛なので周年栽培に向く品種です。食感がよくアクも少ないので、サラダなど生食を含む、用途が広いのが特徴です。‘京しぐれ'は、冬季にもよく成長するので、秋から春どりに適します。葉軸が純白で、葉とのバランス、コントラストが美しいのが特徴です。

 大株どりでは、‘中生白茎千筋京水菜'、‘晩生白茎千筋京水菜'、‘緑扇2号'がおすすめです。‘中生白茎千筋京水菜'は、分けつ力おう盛で、ひと株から数百本の葉軸が発生し、4kgまで太ります。風味豊かで、冬の浅漬け、鍋物に美味です。‘晩生白茎千筋京水菜'は、耐寒性が強く、よく分枝する栽培しやすい品種です。じっくり育てれば、6kgぐらいの大株になります。

 また,京都壬生地域で作られているミブナ(壬生菜)は、ミズナの葉のギザギザがなくなった変異種です。‘京錦壬生菜'、‘丸葉壬生菜'などの品種があり、京漬物の代表、みぶな漬けに利用されます。

育て方のコツ

 低温期の保温、寒冷期の霜や寒風による凍害、葉の傷みなどを防ぐために、べたがけ資材を利用します。べたがけ資材には、不織布,寒冷紗などがあります。

 また、夏は病虫害が多くなるので、同様の資材でトンネルを作って防ぐとよいでしょう。

タネまき

 1. 小株どりの場合

 小株どりでは、3月下旬~10月中旬頃までなら、いつでもタネまきできます。1m2当たり100~150gの苦土石灰を散布してよく耕し、1週間おきます。次に、1m2当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデン野菜用」を1m2当たり200gを散布し、さらによく耕して1週間おきます。幅60~70cm、高さ10cmの畝をつくり、1条、あるいは2条の深さ1cmのまき溝をつくります。2条の場合、条間は20~30cmあけます。タネは1cm間隔にまき、しっかり覆土して、たっぷり水やりをしましょう。

 2. 大株どりの場合

 じっくり育ててひと株4~5kgの大株に育てるには、秋冬栽培が向いています。タネまきは9月中下旬頃が適期です。まず、小株どりに準じて土作りし、幅60cmの畝をつくります。平らにならした土の表面に、株間30~40cmをとって、1箇所に7~8粒のタネを点まきします。

管理

水やり

 乾燥が激しい場合、たっぷりと水やりします。

間引き・追肥・土寄せ

 1. 小株どりの場合

 タネまき後、3~4日で発芽してきます。タネまき後7日目ぐらいに、双葉が開き、本葉が見え始めたら、3~4cm間隔で間引きます。間引き後には、株元に軽く土寄せをします。春作と秋作なら、株間3~4cmでもミズナは十分に育ちますが、株間が狭いと夏の高温期には徒長気味になるので、本葉3~4枚のころ、さらにもう1回、5~6cm間隔に間引き、1株1株を大きく育てましょう。間引き後には中耕を兼ねて、株元へ軽く土寄せしましょう。追肥は、タネまき後17日日目ごろ、草丈8~10cmぐらいのときに、500倍に薄めた液体肥料「花工場原液」か「花工場有機液肥100」を、水代わりに与えます。その後も週に1回、同様に追肥します。

 2. 大株どりの場合

 タネまき後7日目ぐらいに、双葉が開いて本葉が見えはじめたら、生育が悪いもの、病害虫のあるものを間引き、1カ所3本立ちにし、根元に軽く土を寄せます。さらに、本葉2~3枚で2本立ちにし、軽く土寄せします。間引き後には、500倍に薄めた液体肥料「花工場原液」か「花工場有機液肥100」を、水代わりに与えます。その後も週に1回、同様に追肥します。本葉5~6枚のころに1本立ちにして、土寄せします。前回と同様の追肥を行い、草丈が15cmになったら、3回目の追肥・土寄せをし、生育を促進させます。肥料は、前回と同様です。

収穫

 1. 小株どりの場合

 草丈が25~30cmになったら、順次根から引き抜いて収穫します。春まき・秋まきでは、タネまき後30~40日、夏まきでは25~30日程度で収穫できます。

 2. 大株どりの場合

 株重が500g程度の中株になったら、順次根から引き抜いて収穫できます。大株にする場合は、12~1月ぐらいまで育てましょう。株が張り、1株4~6kgに成長します。

病害虫

 キスジノミハムシが発生したら、殺虫剤「STアクテリック乳剤」を散布して退治します。

 まれに、株が突然枯れる立枯病が発生することがあります。殺菌剤「STダコニール1000」を散布して防除しましょう。

コンテナで育てるときは

 タネまきの適期は、春は4月~5月、秋は9月上旬~10月中旬です。コンテナ植えでは、小株取り用の品種を選ぶとよいでしょう。

 培養土が12ℓ程度入る、標準型(20×65×20cm程度)のプランターを利用します。プランターの底が見えなくなるぐらい鉢底石を敷き、ウォータースペースを1~2cmとり、用土1ℓ当たり粒状肥料「マイガーデン野菜用」を7gを混ぜた培養土を入れます。土の表面を平らにしてから、10~15cm間隔、深さ1cm程度のまき溝を2条つくって、タネを1cm間隔でまきます。覆土して土の表面を軽く押さえて、たっぷりと水やりしましょう。タネが発芽するまでは、土の表面が乾かない程度に水やりします。

 タネまきから約1~2週間後、双葉の間から本葉が1~2枚出てきたら、3cm間隔に間引きます。株元の土を寄せて、ぐらつかないようにしましょう。

 さらに2週間後から週に1回、500倍に薄めたを液体肥料「花工場原液」か「花工場有機液肥100」を、水代わりに与えます。

 タネまきから4~6週間後、草丈が25~30cmほどになったら、根元の土にハサミを差し込んで根を切り、必要な分だけ間引くように収穫します。

ページの先頭へ戻る