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ラッカセイの育て方

監修 恵泉女学園大学教授
藤田智

プロフィール

 ラッカセイは漢字では「落花生」と書きます。花がしぼむと、つけ根にある子房柄(しぼうへい)と呼ばれる部分が地中にもぐって行き、やがて実になるという、珍しい育ち方からついた名前です。

 栽培は比較的簡単ですが、5月のタネまきから10月の収穫まで、長期間、畑を占有します。ユニークな成長を追いながら、のんびりと育てるのに向いています。

 収穫した実は、天日に干して数日乾燥させた後にサヤを切り離し、中の実を取り出してフライパンで空炒りします。香ばしい色になったらバターを加えてつやを出し、最後に塩味をきかせると、とても美味です。ただし日もちがしないので、新鮮なうちに食べましょう。

 また、天日乾燥させずに、すぐにさやを切り離して水洗いし、サヤつきのまま塩ゆでにした茹でラッカセイもおすすめです。エダマメに似たほくほくとした味わいで、バターピーナツとはひと味違う食感が楽しめます。

 野菜の育て方の栽培暦は以下の地域区分で紹介しています。

中間地  新潟を除く関東甲信越、中部、東海、近畿、
 中国地方、石川県と富山県を除く北陸地方
寒冷地  北海道、東北地方、新潟県、富山県、
 石川県と高冷地
暖 地  四国、九州、沖縄県

 上記の地域区分は目安です。それぞれの地域でも標高や地形、年次変動によって気候条件は変わります。住んでいる地域の気候条件に合わせて栽培して下さい。



作型や品種の特徴

 ‘ナカテユタカ'、‘千葉半立'、‘郷の香'などの品種があります。

育て方のコツ

 栽培適温は25~28℃と高いので、タネまきは5月以降に行います。

 花は受粉後にしぼむと、もぐり込みが始まります。開花時の中耕と丁寧な土寄せが、ラッカセイ作りのポイントです。中耕と土寄せが遅れると、2~3割は収量が落ちます。 

 また、マメ科野菜は、根に根粒菌というバクテリアを寄生させています。根を見ると、小さな粒がついていることでわかります。根粒菌はマメ類の根から栄養をもらう代わりに、空気中のチッ素を固定してマメ類に与えています。おたがいに必要なものを与え合うこの関係を「共生」といいます。根粒菌から栄養をもらえるため、マメ類は肥料が少なめでも十分に育つので、肥料は通常量の1/2~1/3程度に減らしましょう。

タネまき

 タネまきの2週間前に、苦土石灰を1m2当たり150gまいてよく耕します。1週間前に、畝幅を60cmとり、中央に深さ15~20cmの溝を掘ります。堆肥を1m2当たり2kg、粒状肥料「マイガーデン野菜用」を1m2当たり120gをまいて埋め戻します。高さ10cmくらいの畝をつくり、表面を平らにならします。

 1週間後、畝の中央に30cm間隔で、深さ2cmぐらいのまき穴をあけます。ラッカセイのタネを1カ所につき、2~3粒ずつまきます。土をかぶせた上に、腐葉土を1握りまき、水を十分に与えましょう。

 なお、鳥にマメをほじられるのを防ぐために、不織布か寒冷紗をかけるとよいでしょう。

管理

水やり

 乾燥が激しい場合、たっぷりと水やりします。

間引き・土寄せ

 発芽後、本葉が見えてきたら不織布を外します。本葉が2~3枚出た時に、1~2本に間引いて土寄せします。2粒まきの場合は、間引きをしなくてもかまいません。

植えつけ

 苗を購入する場合は、本葉3~4枚の株がベストです。ポリポットにタネまきして、育苗した苗も同様に扱い、株間30cm、列間30~40cmで畝に植えつけます。

追肥

 花が咲き始めたら、畝の両側に1m2当たり120gの「マイガーデン野菜用」を株元にばらまいて追肥します。肥料と土を混ぜ合わせながら中耕し、株元にしっかりと土寄せしましょう。なお、子房柄はポリフィルムマルチを突き破るほどの力がありますが、土を中耕してほぐしておいたほうが、もぐり込みがよりスムーズになり、収量もアップします。

 続いて子房柄が土中にもぐり込み始めたら、ふたたび土寄せをします。すでにもぐり込みが始まっているので土は耕さず、株元に優しく土を寄せ上げるのがポイントです。なお、さやに日が当たって緑色になると、実が固くなるので、しっかり土寄せしましょう。

収穫

 葉が黄色くなってきたら、そろそろ収穫です。かならず試し掘りをしましょう。収穫にはまだ早いさやは、網目がなくスベスベしていますが、収穫適期のさやは、網目がはっきりとして、ひと粒ずつ豆のふくらみが目立ちます。8割ぐらいの実が充実していたら、株を引き抜いてひっくり返し、天日で2~3日乾燥させます。実を大きくし過ぎると、引き抜くときに子房柄が切れてしまい、実が土中に残り、収穫しにくくなります。

病害虫

 アブラムシが新芽や葉についたら、発生初期に食品成分を使用した、殺虫殺菌剤「ベニカマイルドスプレー」や殺虫剤「スミチオン乳剤」を散布します。


 カメムシ類、マメシンクイガ、シロイチモジマダラメイガには、殺虫剤「スミチオン乳剤」を散布して退治します。


 被害によって葉が白くかすり状になるハダニ類には、発生初期に食品成分を使用した、殺虫殺菌剤「ベニカマイルドスプレー」を散布します。


 そうか病や褐斑病には、殺菌剤「ベンレート水和剤」を散布して予防します。

コンテナで育てるときは

 直径30cm以上ある大型のプランターを用意し、プランターの底が見えなくなるぐらい鉢底石や軽石を敷きます。次いでウォータースペースを1~2cmとって用土1ℓ当たり、粒状肥料「マイガーデン野菜用」4g、苦土石灰1gを混ぜた培養土を入れ、土の表面を平らにします。平らにした表土の中央に、2cm間隔で3粒のタネをまき、厚さ3cmほどの土をかけましょう。タネまき後から発芽直後までは、鳥が狙っているので寒冷紗や不織布で覆っておくとよいでしょう。


 タネが発芽するまでは、やや乾かし気味にし、発芽後は乾かしすぎないように管理します。乾かし過ぎると、実が小さめになります。

 7~10日ほどで発芽します。1~2株を残して間引いて育てましょう。

 成長し、蕾が見え始めたら、週に1回、1000倍に薄めた液体肥料「花工場原液」か、500倍に薄めた液体肥料「花工場有機液肥100」を、水代わりに与えて追肥します。

 追肥と同時に、株元を軽く耕して、もぐり込みがうまくできるように促し、土寄せしておきます。

 収穫は、葉が黄色くなったら試し掘りをし、畑や菜園と同様に収穫します。

ムービー紹介

ビデオは、害虫の生態や寄生植物を広くご紹介するものです。ビデオの中の害虫、寄生植物は、必ずしも植物栽培ナビの害虫、植物とは一致しませんので、ご了承ください。

アブラムシの産子
アブラムシの産子

(2分35秒 WMV形式/8.6MB)

アブラムシの雌の尾部から幼虫が産まれてくる様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

アブラムシの二次被害
アブラムシの二次被害

(5分26秒 WMV形式/9.1MB)

アブラムシの二次被害として、尾部から出る排泄物がアリを誘引したり、すす病を誘発し、ウイルス病を媒介することを紹介しています。さらに、葉を萎縮させたり、湾曲させ、種類によっては葉に虫こぶ(虫えい)を作るアブラムシもいます。

アブラムシの天敵
アブラムシの天敵

(2分46秒 WMV形式/9.2MB)

ナナホシテントウの成虫や幼虫、クサカゲロウの幼虫がアブラムシを捕食する様子を拡大顕微鏡で撮影しています。

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