植物栽培ナビなす【地植え】の育て方
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植えつけから収穫までの期間 | |
開花から収穫までの期間 |
家庭菜園で、トマト、キュウリと並んで人気の高い野菜、ナスは、インドが原産地の高温性作物です。乾燥には弱いため、保水力のあるよく肥えた土が適しています。
日本では古くから栽培され、親しまれてきました。揚げナスの味噌田楽、焼きナス、漬物など、日本の食文化が垣間見られます。
作型や品種の特徴:地方品種が多いので、ふるさとの懐かしい味を、自分の畑で再現させるのも楽しいでしょう。
[中長ナス]「千両2号」「千黒2号」「小五郎」など。
[長ナス]「黒陽」「長岡長」「庄屋大長」「筑陽」など。
[丸ナス]「早生大丸」「紫水」など。
[そのほか]「くろわし」(米ナス)「竜馬」(小ナス)など。
[地方品種]京都府の加茂ナス(丸ナス)、大阪府の水ナス(中長ナス)、宮城県の仙台長ナス(長ナス)、福岡県の博多長ナス(長ナス)、新潟県の巾着ナス(丸ナス)、山形県の民田ナス(小ナス)など。
タネから育てる場合:ナスの発芽温度は28~30℃と高温なうえ、タネまきから植えつけ適期の苗に成長するまでに、75~80日間を要します。家庭菜園では、苗は園芸店で購入するのが一般的です。
カレンダーは拡大してご覧ください。
準備
使用するもの
・苗(節間が詰まり、茎が太くがっしりしたもの)
・クワ、またはスコップ
・苦土石灰
・完熟牛ふん堆肥
・肥料(粒状肥料「マイガーデン粒状肥料」、「マイガーデンベジフル」などの元肥)
・移植ゴテ
・ポリマルチ(黒)
・仮支柱(60〜70cm)
・麻ひも、またはビニールタイ
・ジョウロ
生育適温は30℃前後と高く、日当たりのよい場所を好みます。日当たりが悪い場所では、生育が劣るので、環境のよい場所を選んで植えつけましょう。また、乾燥には弱いため、保水力のあるよく肥えた土が適しています。
植えつけ方
植えつけ適期:関東地方以西 4月下旬〜5月中旬
①植えつけの2週間前に、苦土石灰を1m²当たり150gまき、30~40cmを目安に深く耕しておきます。
②1週間前、1m²当たり完熟牛ふん堆肥を4kgと粒状肥料をまいてよく耕します。1条植えの場合は畝幅60cm、2条植えの場合は畝幅120cmをとって畝を立て、地温を上昇させるためにポリマルチをかけておきます。
③ポリマルチに、1条植えでは株間60cm、2条植えでは条間60cm、株間60cmで千鳥植えになるよう印をつけます。移植ゴテをさして穴をあけ、植え穴を掘り、まず水をたっぷりと注ぎます。水が引いたら苗を植えつけましょう。
④仮支柱を斜めに立てて、茎と麻ひもなどで結び留めます。
長期間収穫する野菜のため、完熟牛ふん堆肥など有機物を多めに施したふかふかの土に植えつけましょう。
管理
使用するもの
・ジョウロ
・園芸用ハサミ
・支柱(本支柱用。長さ210cmぐらいのもの)
・追肥用肥料(液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「ベジフル液肥」など)
・手グワ
・麻ひも、またはビニールタイ
手グワで、ときどき土の表面を手グワでほぐしておくと、土の通気性や透水性が保持できます。また、土の表面に根が出てきたら、土寄せしておきます。
置き場所
風通しのよい日なたを選んで植えつけます。
水やり
植えつけ時から1週間ほどは、土の表面が乾いたらジョウロでたっぷり水やりします。その後は、葉が萎れるほど乾くとき以外、水やりは不要です。水やり回数の目安は以下です。4月〜6月 1〜3日1回、7月〜8月中旬 1〜4日1〜2回
肥料
収穫開始とともに、1週間に1回、500倍に薄めた液体肥料「マイガーデン液体肥料」や「ベジフル液肥」を水やり代わりに追肥します。
ナスの花の雌しべと雄しべの長さが、長花柱花(雌しべ>雄しべ)、中花柱花(雌しべ=雄しべ)、短花柱花(雌しべ<雄しべ)の3タイプのどこに属するかチェックする。株の生育状態は、「長花柱花」がよく、次に「中花柱花」。雌しべが雄しべの中に埋もれている「短花柱花」が見られる株は、栄養状態が悪い証拠で、実つきが劣る。
間引き・土寄せ
株周りの土の表面を、手グワなどで軽くほぐしておくとよいでしょう。
支柱立て
枝がのびると倒れたり折れたりするので、本支柱を立て、麻ひもなどで茎を誘引しましょう。
わき芽摘み
1番花の下の元気のよいわき芽を2つ残し、それ以外のわき芽はすべてつけ根から摘み取ります。
1番花の下の元気のよいわき芽を2つ残し、それ以外のわき芽はすべてつけ根から摘み取る。
整枝と誘引
主枝と、その下の太い2本のわき芽をのばして枝3本に仕立てる「3本仕立て」が一般的です。
剪定
7月下旬~8月上旬の間に、更新剪定を行ないます。剪定後にのびた枝には再びよい実がつき、おいしい秋ナスになります。
①株全体の枝、それぞれを1/3~1/2の長さに切り詰めます。
②株を中心に半径30cmほどの円周上にスコップをぐるっと土にさし、根を切ります。
③スコップを差し込んだ穴に適量の粒状肥料を施します。
開花当日に花のつけ根を軽く叩いて、人工授粉させましょう。また、花に規定倍率に希釈した植物成長調整剤「日産トマトトーン」を散布すると、果実がつきやすくなります。
収穫
開花から20~25日目の未熟果を収穫します。実の長さは、中長品種で10cmぐらいを目安に収穫しましょう。
実が熟すと中のタネが硬くなり、肉質も劣り、「ボケナス」になります。また、収穫後は実のしおれが早くしなびてしまうので、実にツヤがある新鮮なうちに食べるようにします。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会) など多数あり。
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