植物栽培ナビブルーベリー【鉢植え】の育て方
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開花から収穫までの期間 |
青紫色のかわいい果実がたわわに実るブルーベリー。木がコンパクトで比較的病害虫に強く、春に咲く白い花や秋の紅葉も観賞価値が高いので近年家庭果樹では絶大な人気があります。苗木の流通量が多く、専用の用土や肥料が販売されており、当分の間はブルーベリーブームが続くとみられています。
人気に後押しされ、数えきれないほどの品種が海外から導入されており、国内でも品種改良が行なわれています。これらの品種は主にハイブッシュやラビットアイなどのタイプに大別することができ、ハイブッシュはさらにノーザンハイブッシュとサザンハイブッシュにわけることができます。
ノーザンハイブッシュは収穫時期が6~7月で寒さに強く(- 20℃程度)、サザンハイブッシュは収穫時期が6~7月で寒さにやや強く(- 10℃程度)、ラビットアイは収穫時期が7~9月で寒さにやや強い(- 10℃程度)のが特徴です。
このようにタイプによって性質が異なるので、育てている品種やこれから育てようとしている品種がどのタイプに属するかを知っておく必要があります。
栽培時に注意すべきポイントは以下の3つです。
①苗木1本では実つきが悪い傾向にあるので、受粉樹として異なる2品種以上で育てましょう。それぞれの苗木は別々の鉢に植えつけて近くで育てます。
②は植えつけ時の用土の選択です。酸性で水持ちのよい土を好むので、鉢植えする際は市販の「ブルーベリー用の土」を用いましょう。庭土や畑土では徐々に弱って枯れることもあります。 ③水やりもポイントです。根が乾燥に極めて弱いので、夏は水やりを忘れると枝葉がしおれて木が弱り、収穫量が激減する要因ともなるので注意が必要です。鉢植えの場合、夏は毎日水やりしましょう。
耐寒性の分類について・・・東京を基準にして、露地で十分に越冬できるものを耐寒性、霜よけや暖房のある室内に取り込まないと越冬できないものを半耐寒性、本格的な温室がないと越冬できないものを非耐寒性として分類しています。
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準備
使用するもの
・品種名が明記されたさし木苗かつぎ木苗
・苗木の根鉢より一回りほど大きな鉢。6〜10号鉢程度(直径18〜30cm)。
・市販の「ブルーベリー用の土」→基本用土を配合する場合:「酸度未調整のピートモス」と鹿沼土小粒を5:5で混合した用土
・鉢底石
・鉢底ネット
・土入れ、または移植ゴテ
・支柱(60cm程度)
・ひも(麻ひも、紙ひもなど)
・肥料(用土に肥料が含まれていない場合。粒状肥料「マイガーデン粒状肥料」「マイガーデンベジフル」など)
・ジョウロ
基本的には受粉樹が必要なので、異なる2品種以上の苗木を用意しましょう。特にラビットアイでは苗木1本では実つきが悪い傾向にあります。同じタイプから2品種、つまりハイブッシュなら受粉樹にもハイブッシュを選ぶと開花期が合いやすい傾向にあります。大果な品種を選ぶならハイブッシュの‘チャンドラー’や‘ダロウ’がおすすめです。酸性(pH=4.5程度)で水持ちのよい土に植えつけないと数年で生育が悪くなるか枯れることがあるので、市販の「ブルーベリー用の土」などを使用します。
植えつけ方
[植えつけ]植えつけ適期:関東地方以西 11~3月
落葉期が植えつけの適期です。市販の「ブルーベリー用の土」などを使用して酸性(pH=4.5程度)で水持ちのよい土に植えつけます。植えつけ後はたっぷりと水をやります。
[仕立て]棒苗を植えつけて株仕立てにする場合
植えつけ時:苗木を植えつけ、30cm以上の長い枝だけ1/2程度切り詰めます。
植えつけ2~3年目の冬:枝同士が当たらないように間引いて整理します。30cm以上の長い枝だけ先端を1/3程度切り詰めて、新しい枝の発生を促します。短い枝は翌年結実させるために残します。株元の地面から発生した枝(ひこばえ)は、混み合っている場合のみ間引きます。
植えつけ4年目以降の冬:剪定を参照してください。
管理
使用するもの
・ジョウロ
・肥料(粒状肥料「マイガーデン粒状肥料」「マイガーデンベジフル」などの追肥)
・剪定バサミ
剪定する際に切れない剪定バサミを使用すると、切り口がいびつになって木に残る 傷口の癒合が遅れ、病気や枯れ込みが入りやすくなります。
剪定バサミは少々高価でも、よく切れる上等なものを使用するとよいでしょう。
置き場所
春から秋は日当たりと風通しがよい場所に置きますが、夏に暑さで葉焼けを起こすようなら正午以降は日陰になる場所に移動させます。冬は-20〜7℃(ノーザンハイブッシュ)もしくは-10〜7℃(サザンハイブッシュ、ラビットアイ)の 場所に置きましょう。
水やり
鉢土を乾かさないようにたっぷりと水を与えます。特に夏に水切れしないように注意します。
肥料
2月に元肥、6月に追肥、10月に礼肥を施します。肥料は鉢土の全域に均一になるように施します。
人工授粉
ミツバチなどの昆虫が受粉するので必須の作業ではありませんが、毎年のように実つきが悪い場合は人工授粉を検討しましょう。花の構造上、雄しべが花弁に完全に隠れているので、り花弁をはぎ取って茶色の雄しべをむき出しにし、ほかの品種の雌花の雌しべの先端(花弁からはみ出た緑色の器官)にこすりつけます。1花で100花程度を受粉できます。
収穫
果実全体が青紫色に色づいたものから順次収穫します。完全に色づいた直後に酸味が残る品種については、完全着色から3日ほど経過して柔らかくなった果実を収穫すると酸味がマイルドになります。
剪定
[手順]
①ひこばえを間引く:株元周辺の地面から出る新しい枝、ひこばえが発生したら、混み合っている場合は間引いて適度に残します。残したひこばえは数年間経過すると結実するようになりますが、その周囲の古くて樹高も高くなった枝を株元で切ることで、枝を若返らせつつ、樹高を低く維持することができます。
②不要な枝を間引く:混み合った枝や枯れ枝、徒長した枝などの不要な枝をつけ根から間引きます。短い枝は翌年果実がつきやすいので優先的に残します。
③長い枝のみ、先端を1/3程度切り詰める:枝につく芽のうち、大きくて丸いのが花芽、小さくてとがっているのが葉芽です。翌年果実がつく枝が発生する花芽は、枝の先端付近にしかつかないので、すべての枝の先端を切り詰めると収穫できなくなるので注意が必要です。30cm以上の長い枝のみを選び、1/3程度を切り詰めて、翌年充実した枝を発生させます。30cmに満たない枝は翌年結実させるために切り詰めません。
たくさん収穫できて、食べきれない果実があったら、冷凍保存するのがおすすめです。
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