植物栽培ナビせんりょうの育て方

監修  園芸研究家 倉重祐二
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

キミノセンリョウ
Sarcandra glabra f. flava 
センリョウよりも多少実つきが悪いが、美しい黄色の果実が魅力的。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

植えつけ方

植えつけ

 自生地では、落ち葉や常緑樹林の林縁に生えているので、栽培するときは明るい日陰で、強い風の当たらない場所が適しています。また、極端に乾燥しない、腐植質に富んだ水はけのよい土壌が適しています。
 関東地方以西での暖地では、庭植えすることができます。根鉢の2倍以上の植え穴を掘り、腐葉土や粒状肥料「マイガーデン植物全般用」、または「マイガーデン花・野菜用」を1㎡当たり150gを混ぜて、深植えしないように植えつけます。倒れてしまうときは支柱を立て、たっぷりと水やりします。
 鉢植えは、暖地では通年戸外、寒冷地では11月〜3月は無暖房の室内に置き、春と秋は半日陰、夏は直射日光の当たらない日陰、冬は寒風が当たらないような場所で管理します。 
 鉢植えでは、2年に1回を目安にひと回り大きな鉢に植え替えます。地下茎から盛んに芽を出して株が大きくなるので、鉢を大きくしたくないときには、ハサミで地下茎を2〜3つに切り分け、元の大きさの鉢に植えつけます。植え替え、植つけの適期は4〜5月です。

 

栽培管理

管理

水やり

 庭植えでは、植えつけからまもなくは乾いたら水を与え、その後は冬も含めて極端に乾かさないように管理します。夏は、昼間の高温になる時間帯を避けて、朝か夕方に十分に水を与えます。鉢植えは極端に乾かさないように、乾いたら水を与えます。特に夏の高温期には、朝か夕方に十分に水やりをします。

肥料

 鉢植え、庭植えどちらも場合も、肥料はほとんど必要ありません。苗を購入して株を大きくしたい場合は、5〜6月に粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」を、庭植えでは1㎡当たり75g、鉢植えでは用土1ℓ当たり2.5g と、規定量より少なめに施します。特に油かすなど窒素分の多い肥料を施すと、成長を続けるため花が咲きにくくなり、実がつかない原因となります。

剪定

 センリョウは、地下に伸びる茎から地上部に枝を出して大きくなっていきます。3年以上経った古い枝や細い枝は、茶色く変色し、花や実がつきにくくなります。そのため、3月に結実しない古い枝を地際から剪定します。

ふやし方

 さし木、実生、株分けでふやすことができます。
 さし木は3〜4月の新芽が伸びる前に行ないましょう。2〜3節の長さでさし穂を取り、30分ほど水揚げをします。切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしてからさし木用土にさし、風の当たらない日陰で乾かさないように管理します。約3ヶ月で発根します。
 実生は、秋から冬に熟した果実を採取し、水洗いして果肉を完全に取り除き、タネだけにします。タネは乾燥させると発芽能力がなくなるので、赤玉土小粒などにすぐまきます。戸外に置き、乾かさないように管理すれば、春に発芽します。
 株分けは「植えつけ」の項を参考に行ないます。

 

監修  園芸研究家 倉重祐二
園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

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