植物栽培ナビはなみずきの育て方

監修  園芸研究家 倉重祐二
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基本情報

基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

 

●ハナミズキの園芸品種

 ‘チェロキー・チーフ' 花が紅色の代表品種。

 ‘クラウド・ナイン' 花が白花の代表品種。

 ‘レインボー' 白花で葉に黄色の斑が入る。

 ‘チェロキー・サンセット' 紅花で葉に黄色の斑が入る。

●ヤマボウシの園芸品種

 ‘ミス・サトミ' 紅色がかった花を咲かせる。

●その他のミズキ属

 ミズキ 成長が早く、樹高10mになる落葉高木です。一般には栽培されませんが、フイリミズキは比較的成長がゆっくりで、春から秋まで白い斑入りの葉が庭を明るくするお勧めの品種です。

 サンゴミズキ 樹高が2~3mにしかならないため、狭い庭にも植えることができます。落葉後、冬に枝や幹が美しく紅色に色づきます。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

植えつけ方

植えつけ

 水はけがよく、腐植質に富んだ土壌が適しますが、極端な乾燥には弱いので、夏に乾燥する場所では、充分に水やりのできる立地がよいでしょう。街路樹として植栽されているハナミズキの元気がないのは、夏の水切れによることが多いようです。いずれの種類も花を咲かせるためには、充分に日が当たる場所を選ぶことが必要です。枝が横に伸びるので、風当たりが強い場所は避けるようにします。

 植えつけは落葉休眠期の11~3月に行ないます。根鉢の倍の深さと幅の植え穴を掘り、腐葉土を掘り上げた土の1/3ほど混ぜて植えつけます。根鉢の周りに十分に水を注ぎ、棒などでつついて根と植え土をなじませます。若木のうちは風で枝が折れやすいので、必ず支柱をします。

 

栽培管理

管理

水やり

 根づいてしまえば、夏の高温期で極端に乾燥する時期以外は、特に水やりは必要ありません。

肥料

 12~2月の落葉期に寒肥として、粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150gを株のまわりにばらまきます。寒肥を施さなかったときは、花後に同様の肥料を施します。幼木や開花するようになったばかりの木では、生育期の過剰な施肥は花芽ができにくくなる原因となります。

剪定

 ヤマボウシの仲間は枝数が少なく、自然に樹形も整いますので基本的に剪定は行いません。枯れ枝や徒長枝は切り除きますが、枝の途中で切ると、残した部分から再び新梢が伸びることがああるので、必ず基部から切り取ります。





 大きくなりすぎた木を小さく仕立て直すときには、まず幹を好みの高さで切り、樹形や大きさを考えて、幹から直接出ている太い枝を切り詰めます。剪定の適期は11月~2月です。春には枝からたくさん新梢が出るで、落葉期に必要な枝を残し、細い枝は基部から剪定します。冬に剪定した場合は、翌春の花は咲きません。また、仕立て直したときには、2年間は開花が見込めません。

ふやし方

 ハナミズキやヤマボウシは、普通接ぎ木でふやしますが、台木の準備などが必要なので、一般家庭では通常行われません。しかしながら、タネでふやすことができます。野生種では、親と同じものを大量にふやすことができます。園芸品種の場合は、親と同じものはでませんが、自分だけのオリジナルの品種をつくることができます。9~10月に赤く熟した果実を採種し、果皮と果肉を水洗いしてきれいに取り除き、赤玉土を入れた平鉢にまきます。タネは乾燥すると発芽しないので、すぐにまきましょう。春に発芽したら、本葉3~4枚のころに2.5~3号(直径7.5~9cm)鉢に1本ずつ植え替えます。

 

監修  園芸研究家 倉重祐二
園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

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