植物栽培ナビアメリカテマリシモツケの育て方

監修  園芸研究家 倉重祐二
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

‘ルテウス’
Physocarpus oplifolius‘Luteus’
新芽は黄色で、だんだんと黄緑に変化し、最後には緑色に変化する。

‘ダーツ・ゴールド’
Physocarpus oplifolius ‘Dart’s Gold’
‘ルテウス’よりもコンパクトな樹形。新芽は鮮やかな黄色で、初夏まで残る。

‘ディアボロ’
Physocarpus oplifolius ‘Diabolo’
葉はシソのような茶色で、新芽の時期から落葉するまで観賞することができる。特に秋の紅葉期は赤味をまして濃いワインレッドに変化する。黄色の品種と一緒に植栽すると、お互いの葉色が一層引き立つ。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

植えつけ方

栽培方法

植えつけ

 極端に乾かない、水はけのよい日なたで育てます。土質は選びませんが、アルカリ性土壌では葉が黄色くなり、生育が悪くなります。
樹高は2mほどでそう高くなりませんが、生育旺盛で、地際から幹が多数出て広がるので、庭植えで栽培します。
植えつけは、3〜4月の出葉前、または成長が止まり、気温の下がる10〜11月に行ないます。根鉢の表面を1/3程度くずして、根鉢の2〜3倍の大きさの植え穴を掘り、掘り上げた土の量の1/3程度の腐葉土と、元肥として粒状肥料「マイガーデン植物全般用」1㎡当たり150gを混合して植えつけます。植えつけ後にはたっぷりと水やりをします。枝が多く、倒れやすいので、支柱をするとよいでしょう。

 

栽培管理

管理

水やり

 特に必要ありませんが、極端に乾く夏の高温期には、朝か夕方に水やりをします。

肥料

1~2月に寒肥、開花後の6~7月にお礼肥として、油かすや粒状肥料「マイガーデン植物全般用」1㎡当たり150gを施します。

剪定

 樹形が乱れたり、枝が多数出ている場合は、開花後に好みの樹形になるように剪定します。重なっている枝や古い枝は基部から切り除きます。作業が遅れると枝が出るのが遅くなり、夏までに花芽ができないので、遅れないように注意しましょう。
夏以降の剪定は、できた花芽を切ってしまうことになります。成株になれば、自然に樹形がと整うので、通常の剪定では、枯れ枝や伸びすぎた枝を切り除く程度にします。

ふやし方

 さし木でふやすことができます。新梢が硬くなる6~7月に枝を2、3節で切り取ります。節の下1cmのところをナイフやカッターなどで斜めに切り、長さが7〜8cmになるように調整します。切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしてから、平鉢や育苗箱に入れた赤玉土小粒やさし木用土に2~3cmほどの深さでさし、日陰に置いて乾かさないように管理します。
また、吸枝(きゅうし:地下で伸びる枝)でも容易にふやすことができます。春から秋に株元の地面から新しい枝が出てくるので、親株との間の地面にスコップをさして切り、掘り起こして植えつけます。

 

監修  園芸研究家 倉重祐二
園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

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