植物栽培ナビカツラの育て方

監修  園芸研究家 倉重祐二
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

シダレカツラ

カツラの枝垂れ性品種で、成長が遅く、庭植えにも適する。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

準備

育て方のコツ

大きくなるので、植え場所は、ほかの植物が日陰にならないか、家屋内の日当たり具合に影響がないかなどを、よく吟味することが必要です。

 

植えつけ方

植えつけ

午前中は日が当たる、半日陰から日なたに植えつけます。日陰では幹の太りが悪くなり、花も咲きにくく、美しく黄葉しません。

その一方で、本来は夏に比較的涼しい場所に生育するため、関東地方以西の平地では、夏の強光線と高温で葉がちりちりに縮れてしまったり、樹皮がはげたりすることがあります。西日が当たる場所は、避けましょう。夏や冬でも適度に湿り気のある、沢筋などの斜面地に自生しているので、水はけがよく、乾燥し過ぎないような土壌が適しています。

植えつけは、落葉休眠期中の10月下旬〜3月に行ないます。植えつけするときには、根鉢を1/3ほどくずして、根の先を切り詰めておきます。根鉢の大きさの2倍の直径、深さの植え穴を掘り、腐葉土や粒状肥料「マイガーデン粒状肥料」、「マイガーデン元肥用」を1m²当たり240g混ぜ込みます。根鉢の周りに十分に水を注ぎ、棒などでつついて根と植え土をなじませます。ぐらつく場合は支柱を立てます。

 

栽培管理

管理

水やり

夏の高温と乾燥が続くとき以外に、水やりは必要ありません。水やりする場合は、朝か夕方に行ないます。水は、土にしみ込むまで、十分に与えます。

肥料

寒肥として2~3月に、粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150g施します。

剪定

成長するにしたがって、樹形が三角錐形になっていくので、基本的には枯れ枝を切り除く以外に剪定は不要です。

株全体を小さくするための強剪定は、冬の間に行ないます。適期は11〜2月です。地面から1.2〜1.5mほどの高さで幹を切り詰めます。下に枝があれば、幹からの長さを10〜15cm程度を残し、先端をばっさりと剪定します。幹や太い枝を切りときは、のこぎりを使いましょう。

春には、残した枝の基部や幹から、直接、強い枝がまっすぐに伸びてきます。これが将来の幹になります。1年間はそのままにして、2年目に幹にする枝を3本ほど残し、それ以外を基部から切り除きます。そのまますべての枝を伸ばすと枝が細く、樹形も悪くなってしまいます。幹や太い枝を切った時には、細菌が侵入して腐ることがありますので、癒合剤を塗ります。

ふやし方

タネでふやします。ただし、雌株にしかタネはできなく、また花粉をつくる雄株が近くにないと結実しないので、一般家庭ではタネ取りは難しいかもしれません。

秋に果実が茶色に変わり、先が割れてきたらタネを採取します。すぐに取りまきするか、春まで紙封筒やビニール袋などに入れて冷蔵庫の野菜室などで乾かした状態で保存します。赤玉土細粒を満たした鉢にまき、タネが隠れる程度の厚さの覆土をして、十分に水やりします。春に発芽するまで、用土を乾かさないように管理します。

 

監修  園芸研究家 倉重祐二
園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

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