植物栽培ナビキンモクセイの育て方

監修  園芸研究家 倉重祐二
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

 キンモクセイとギンモクセイは、樹高5m以上になる常緑樹です。キンモクセイは葉に光沢があり、花はオレンジ色で、強く香ります。ギンモクセイは葉の光沢はキンモクセイよりも少なく、花は白色で、甘く香ります。両種ともに多少寒さに弱いので、関東地方以西の地域での栽培が適しています。和風庭園以外にも洋風の庭にもマッチします。

 ヒイラギとヒイラギモクセイは、やや寒さに強いため、冬に地面が凍結するような寒冷地を除いた本州以南で栽培することができます。常緑樹でよく萌芽するために、ヒイラギの葉の色変わりや斑入り品種は観賞価値が高く、特に洋風の庭園で多年草と組み合わせると、とても魅力的です。樹高は10mに達しますが、成長が遅いため剪定で低く保つことができます。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

植えつけ方

植えつけ

 土質は特に選びませんが、水はけがよく、腐植質を含む肥沃な土壌が適しています。日陰でも生育しますが、花を咲かせるためには日当たりから半日陰の場所が適します。寒さには多少弱いため、冬の寒風が直接当たらない場所を選びましょう。

 キンモクセイとギンモクセイは、成木になってからの移植を嫌います。移植後は、植え傷みのため数年間、開花しなくなることがあるので、よく吟味して植え場所を選ぶ必要があります。

 植えつけは厳冬期と夏を除いた3~4月、または10~12月に行ないます。キンモクセイとギンモクセイの大株を移植する場合は、1年前にあらかじめ根回しをしておくとよいでしょう。幹の直径の4~5倍の位置で株元の周囲を掘って根を切り、埋め戻して細根を出させます。移植時にはていねいに根巻きをし、土をくずさないように植えつけます。

 植えつけは、根鉢の大きさの倍の深さ、幅の植え穴を掘り、元肥として腐葉土や完熟堆肥などを混合して施します。根鉢の周りに十分に水を注ぎ、棒などでつついて根と植え土をなじませます。ぐらつく場合は支柱をします。

 

栽培管理

管理

水やり

 根づいてしまえば、夏の高温期で極端に乾燥する時期以外には、庭植えでの水やりは特に必要ありません。

肥料

 寒肥として2~3月に、粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150g株のまわりにばらまきます。

剪定

 春咲き花木の多くは前年の夏前後に花芽をつくり、翌春に開花しますが、キンモクセイは夏に花芽をつくり、その年の秋に開花します。そのため、剪定は秋の開花後から、翌春の4月までに行ないます。それ以降は、徒長枝などを切る程度にします。刈り込みに耐え、よく萌芽するので、好みの樹形に仕立てることができます。

ふやし方

 タネができないので、さし木でふやします。6~9月に成熟し硬くなった枝を、鋭利な刃物を使って長さ10cmほどで切ります。1時間ほど水揚げをし、植物成長調整剤「ルートン」を切り口に薄くまぶしてから、赤玉土やさし木用土を満たした鉢や箱にさし木をします。たっぷりと水やりして、ビニール袋などで密封し、日陰に置きます。発根率はあまりよくなく、発根まで時間がかかりますので、冬は玄関や軒下など、なるべく無暖房の暖かい場所に春まで置き、乾かさないように管理します。

 

監修  園芸研究家 倉重祐二
園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

害虫・病気対策

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キンモクセイで適用のある害虫・病気と対処薬剤

害虫

病気

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使用に際しては必ず商品の説明をよく読んで、記載内容に従ってお使いください。
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