植物栽培ナビマンリョウの育て方

監修  園芸研究家 倉重祐二
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基本情報

基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

シロミノマンリョウ
Ardisia crenata f. leucocarpa
一般に栽培されるマンリョウの白実の品種。

宝船
Ardisia crenata ‘Takarabune’
鉢植えで販売されるものはほとんどが本品種。赤色の大実で、株も大型で生育も旺盛。

曙白鵬
Ardisia crenata ‘Akebonohakuho’
新葉には白い散り斑が多数入りほとどんど白いが、後に縁以外は緑色になる。果実は赤色。

白大実
Ardisia crenata cv.
白色の大実品種。果実は始め、多少赤味が残り、最後には黄クリーム色になる。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

植えつけ方

植えつけ

 半日陰から日陰の常緑樹林の林床に自生するので、栽培する時は明るい日陰で、強い風の当たらない場所が適しています。また、極端に乾燥しない、腐植質に富んだ、水はけのよい土壌が適しています。
 暖地で庭植えにする場合は4〜5月が適します。直射日光の当たらない日陰で、水はけがよく、極端に乾かない場所を選びます。根鉢の2倍以上の植え穴を掘り、腐葉土や粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」を1㎡当たり150g混ぜて、深植えしないように植えつけます。ぐらつかないように支柱を立てて、たっぷりと水やりをします。
 鉢植えは、暖地では通年戸外、寒冷地では11〜3月は無暖房の室内に置きます。春と秋は半日陰、夏は直射日光の当たらない日陰、冬は寒風が当たらないような場所で管理します。2年〜3年に1回、ひと回り大きな鉢に植え替えます。斑入り品種などは成長が遅いため、根が回っていなければ、同じ大きさの鉢に植え替えてもかまいません。細根が少ないので、根を切らないように注意して、赤玉土小粒1、鹿沼土小粒1、腐葉土1を混合した用土に植えつけます。

 

栽培管理

管理

水やり

 庭植えでは、特に水やりの必要はありませんが、極端に乾く夏の高温期には、朝か夕方に水やりをします。鉢植えでは、春と秋は鉢土が乾いたら水を与え、夏は水を切らさないようにし、冬は控えめに与えます。

肥料

 鉢植え、庭植えどちらも場合も、肥料はほとんど必要ありません。苗を購入して株を大きくしたい場合は、2月中旬〜3月に粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」を、庭植えでは1㎡当たり75g、鉢植えでは用土1ℓ当たり2.5g と、規定量より少なめに施します。

仕立て直し

 枝数が少ないため剪定の必要はありませんが、長期間育てると下葉が落ちて腰高になり、格好が悪くなります。そのため、葉が落ちた部分で取り木を行ないます。5〜6月、2〜3cmほどの幅で枝の樹皮を剥ぎ、充分に湿らせた水ゴケを巻き、ビニールシートで包みます。9月には発根するので、茎を切り離し、鉢に植えつけます。

 

ふやし方

 さし木、実生、取り木でふやすことができます。
 さし木は6月に行ないます。3cmほどの長さで枝を切り、1時間ほど水揚げします。切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしてから、さし木用土にさし、風の当たらない日陰で水を切らさないように管理します。約3ヶ月で発根します。
 実生は、秋から冬に熟した果実を採取し、果肉を水洗いして完全に取り除き、タネだけにします。タネは乾かしてしまうと発芽能力がなくなるので、赤玉土小粒などにすぐまきます。タネをまいた鉢は戸外に置き、乾かさないように管理すれば春に発芽します。
 取り木は、前項目「仕立て直し」の「取り木」のイラストを参考に作業してください。

 

監修  園芸研究家 倉重祐二
園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

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