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栽培管理|かなめもちの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

かなめもちの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

かなめもち写真

 本州中部以西の日本、中国からタイに分布するバラ科の常緑低木で、赤い新芽が美しく、生け垣などに利用されます。カナメモチの仲間は、アジアとアメリカに約60種があり、日本にはカナメモチのほか、オオカナメモチと小笠原父島に自生するシマカナメモチが分布します。  和名は、赤芽のモチノキが転訛してカナメモチと呼ばれようになったとも、材がかたく、扇のかなめに用いたためとも言われます。また、枕草子でも述べ

管理

水やり

 庭植えでは、根づいてしまえば、夏の高温期で極端に乾燥する時期以外、水やりは特に必要ありません。

置き場所

 大きく育つので、鉢植えでは栽培しません。

肥料

 12~2月に寒肥として、粒状肥料「マイガーデン植物全般用」150g/m²を、株の周りの土の上にばらまいて施します。秋口の施肥は、冬に芽がのび始め、寒さで枯れこむことがあるので、注意が必要です。また、剪定後の6月に粒状肥料「マイガーデン植物全般用」150g/m²を株のまわりの土の上にばらまいて施します。

剪定

 剪定せずにそのまま育てると、樹高が5m以上となり、下枝も枯れてしまいます。また、よく萌芽するので、生け垣として育てるためには、刈り込んで管理することが前提となります。

 赤い新芽を観賞するので、春にのびた新芽が緑色に変わる5~6月に1回、春にのびた枝を切り戻す要領で刈り込みます。

 また、9月にもう1回刈り込むことで、冬も赤い葉を楽しむことができます。時期が遅れると、寒さに来る前に新芽が固くならず、寒さで葉が傷んでしまうために注意が必要です。花芽は前年の夏にできるので、秋に剪定した場合は、翌年春には花が咲きません。

 なお、枯れ枝(A)ができて垣根に穴が開いた時は、まず枯れ枝(A)を切除し、枯れ枝の上下の枝の内側の枝(B)を、先端からから1/3程度切り、枯れ枝側に伸びた新梢(C)のみを残して、2本の枝(B)を縄で縛って互いに引き寄せ、枝を成長させて穴を埋めます。

ふやし方

 

 さし木でふやすことができます。その年に出て、固くなった枝を5~7月に10~15㎝の長さで切り取ります。剪定した枝を使うとよいでしょう。先端から2~3枚の葉を残し、下部の葉を取り除きます。残した葉が大きい場合は、先端から1/3ほどの長さで切り詰めます。30~60分ほど水揚げをし、切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶして、赤玉土小粒や鹿沼土、またさし木用土に、葉がふれない程度の間隔でさします。水をたっぷり与え、日陰で管理します。9月には発根するので、鉢上げします。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

かなめもちの育て方のページです。
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