植物栽培ナビドラセナ・フラグランスの育て方

監修  園芸研究家 尾崎 忠
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

フラグランス

Dracaena fragrans

和名はニオイセンネンボク。ギニア、ナイジェリア、エチオピア原産。葉の中央部に黄色から黄緑色の縞が入る‘マッサンゲアナ'(D. fragrans ‘Massangeana')が、日本では「幸福の木」と呼ばれ流通している。

 

デレメンシス

D. Deremensis Group

 デレメンシスと呼ばれるグループには、多くの品種がある。ウォーネッキー(ワーネッキー)は、濃緑色の葉の中心に白い縞模様が入るので、シロシマセンネンボクの名がある。

 斑が入らないものは、アオワーネッキーと呼ばれ、それぞれ矮性の品種もある。レモンライムは、葉がきれいなレモン色となり、中央部には白色と灰色の縞模様葉が入る。

 

レフレクサ

D. reflexa

 インド、マダガスカル、モーリシャス原産で、枝は細くよく分枝して短い葉を密につける。

 鮮黄色の外斑が入る‘ソング・オブ・インディア'(D. reflexa ‘Song of India)や、淡黄色の中斑が入る‘ソング・オブ・ジャマイカ'(D. reflexa ‘Song of Jamaica)などがある。

 

マルギナタ

D. marginata

 シャープな細葉が魅力なマルギナタは、レユニオン島原産でコンシンナやコンキンナとも呼ばれる。枝を曲げた大鉢づくりのものなどが出回り、人気がある。葉に斑が入り、全体的に赤っぽく見えるものや白っぽく見えるものもある。

 

サンデリアナ

D. sanderiana

 カメルーン原産の小形の種類で、葉に白色の覆輪斑が入るのでギンヨウセンネンボクの和名がある。また、黄斑のものや、斑のないものもある。ミリオンバンブー、万年竹、開運竹、富貴竹などと呼ばれているものも本種。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

準備

栽培方法

植えつけ・植え替え

 水もちと水はけのよい用土を使い、用土1ℓ当たり2gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を混ぜて植えつけましょう。
 長期間植え替えをしないと根詰まりを起こし、下葉が枯れてだらしない姿になってしまいます。
 そのような株は思い切って、草丈の1/2~1/3に切り戻して、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
 植え替えの際は、古い土を1/3程度落としてから新しい用土で植え付けます。

 

栽培管理

管理

置き場所

 耐陰性はありますが、年間を通してできるだけ日光に当てます。5月後半から9月までの高温期は、できるだけ戸外に置いて日光に当てますが、急に強光線に当てると葉焼けを起こすので、徐々に慣らしていきます。

 室内に置く場合でも、できるだけ日光が当たる場所に置くようにします。特にマルギナタは、日照が弱いと葉が垂れてだらしがなくなくなりますが、光に当ててやると徐々に葉が立って、美しい姿になります。

水やり

 春は、鉢土の表面が乾いたら水やりし、夏は毎日水を与えます。気温の低下とともに徐々に水やり回数を減らし、冬は室内に置いて乾かし気味に管理します。ただし、暖房が効いて乾燥した室内では、こまめに葉水を与えて湿度を上げてやりましょう。春から秋の間も水やりの際に葉水を与えると、「ハダニ」予防になります。

 また、葉のホコリ対策には葉面洗浄剤「リーフクリン」が利用できます。葉のホコリや汚れを落とし、みずみずしい自然な光沢がよみがえります。

肥料

 春から秋の生育期の間は、緩効性肥料を2カ月に1回程度、用土1ℓ当たり2gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を株元にばらまきます。または2週間に1回程度、液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」の1000倍液か、「そのまま使える花工場観葉植物用」を水やり代わりに施します。

冬越し

 種類によって耐寒性が異なるので注意します。フラグランス、レフレクサは耐寒性が弱いので、最低温度8℃以上を保てる部屋に置いて冬越しさせます。

 デレメンシス、マルギナタ、サンデリアナは耐寒性が多少強いので、5℃以上の部屋に置いて冬越しさせます。

ふやし方

 5~7月にさし木や取り木でふやします。葉のついた天芽をさす場合は、切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶし、葉を輪ゴムなどで束ねて赤玉土小粒などにさします。ぐらつかないように支柱などを添えて固定するとよいでしょう。

 葉のついていない幹の部分も10~15cm程度の長さに切って、切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶして、赤玉土小粒などにさします。さし穂の上下を間違えないように注意しましょう。

 ある程度大きな株に仕立て直したい場合は、取り木をします。根を出させたい部分の幹を2~3cm幅で環状剥皮して水ごけで巻き、ビニールシートなどを被せて上下をビニタイで固定します。上のビニタイは軽く締め、下は少しきつめに締めましょう。水ごけを乾かさないようにビニールシートのすき間から水やりすれば、約1カ月程度で発根してきます。ビニールシートの外から見てとれるほど十分根が回ったら、親から切り離して鉢上げします。鉢上げ後は、明るい日陰で管理した後、徐々に明るい場所に移動させていきます。

 

栽培のポイント

 耐陰性があるので、室内に置きっぱなしにしがちですが、日照が足りないと葉色が不鮮明になったり、間伸びして軟弱になるので、できるだけ日光に当てて健全な株作りに努めます。

 

監修  園芸研究家 尾崎 忠
1973年8月生まれ。(有)エクゾティックプランツ代表取締役として熱帯植物の生産を行う。 帝京大学経済学部経済学科卒業後、公園緑地の樹木名板やサインに関する営業職を経て、2000年に家業である同社に入社する。 約2500~3000種の植物生産管理に携わる傍ら、アブチロンの育種を行う。現在は、トケイソウやハイビスカスの苗をメインに生産中。サンセベリアや、ビカクシダ、ホヤなどのコレクションも豊富。「熱帯植物には、まだまだ魅力的な植物がたくさんあります。一つでも多く家庭園芸に普及するよう努力していきたいです。」

害虫・病気対策

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ドラセナ・フラグランスで適用のある害虫・病気と対処薬剤

害虫

病気

対象の「害虫」と「病気」を防除する薬剤は・・・

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