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栽培管理|カツラの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

カツラの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

カツラ写真

カツラ属はカツラ科の唯一の属で、世界的に見ても中国と日本に分布するカツラと、本州の東北地方や中部の高山に分布するヒロハカツラの2種しかありません。雌雄別株で、葉が出る前に、雄株には長さ5mm程度の雄花、雌株には1cm程度の雌花が多数開花するため、株全体が赤く染まり、美しい樹姿となります。薄黄色の新葉も非常に美しく、だんだんと緑色に変化します。 カツラは、漢字で「桂」と書かれますが、中国では本来は

管理

水やり

夏の高温と乾燥が続くとき以外に、水やりは必要ありません。水やりする場合は、朝か夕方に行ないます。水は、土にしみ込むまで、十分に与えます。

肥料

寒肥として2~3月に、粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150g施します。

剪定

成長するにしたがって、樹形が三角錐形になっていくので、基本的には枯れ枝を切り除く以外に剪定は不要です。

株全体を小さくするための強剪定は、冬の間に行ないます。適期は11〜2月です。地面から1.2〜1.5mほどの高さで幹を切り詰めます。下に枝があれば、幹からの長さを10〜15cm程度を残し、先端をばっさりと剪定します。幹や太い枝を切りときは、のこぎりを使いましょう。

春には、残した枝の基部や幹から、直接、強い枝がまっすぐに伸びてきます。これが将来の幹になります。1年間はそのままにして、2年目に幹にする枝を3本ほど残し、それ以外を基部から切り除きます。そのまますべての枝を伸ばすと枝が細く、樹形も悪くなってしまいます。幹や太い枝を切った時には、細菌が侵入して腐ることがありますので、癒合剤を塗ります。

ふやし方

タネでふやします。ただし、雌株にしかタネはできなく、また花粉をつくる雄株が近くにないと結実しないので、一般家庭ではタネ取りは難しいかもしれません。

秋に果実が茶色に変わり、先が割れてきたらタネを採取します。すぐに取りまきするか、春まで紙封筒やビニール袋などに入れて冷蔵庫の野菜室などで乾かした状態で保存します。赤玉土細粒を満たした鉢にまき、タネが隠れる程度の厚さの覆土をして、十分に水やりします。春に発芽するまで、用土を乾かさないように管理します。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

カツラの育て方のページです。
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