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栽培管理|さつきの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

さつきの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

さつき写真

「サツキとツツジはどう違うのか」という質問がよくあります。  ツツジは、特定の植物を指す言葉ではなく、サツキやヤマツツジ、レンゲツツジなど、シャクナゲよりも葉が薄くて、枝が細い落葉または常緑のツツジ属の総称として用いられます。「サツキ」はツツジの中のサツキの野生種、またはその園芸品種を指します。  しかし、なぜ同じツツジの仲間に2つの名前が用いられてきたのでしょうか。それには理由があります。

管理

水やり

 春には新梢が伸び、盛んに成長するので、鉢植え、庭植え共に極端に乾かないように水やりを行ないます。花や新梢がだらんとしていれば、水やりが必要です。
 鉢植えでは,夏の高温期には用土も乾きやすいため、暑い日中を避けて、朝と夕方の二度,鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりをします。
 庭植えは基本的に水やりの必要はありませんが,夏など極端に乾く時期は,暑い日中を避けて,充分に土にしみ込むように水やりをします。

肥料

 鉢植え、庭植えどちらも、開花後にお礼肥として粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」を1㎡当たり150gを7月まで月1回施します。植え替えたものは、3週間後から施します。
 また、秋に涼しくなり、木が充実する9月下旬〜10月に1回、施します。庭植えの場合は、枝が茂ってる部分とほぼ同じ範囲に根が張っているので、外周部に浅く埋め込むようにして施します。

剪定

 サツキは開花前後に新梢を伸ばし始め、夏の間、枝先に来春に開花する花芽をつくります。このため剪定作業は開花後のなるべく早い時期に行ないます。夏以降の剪定はせっかくできた花芽を切ることになるので、翌年に花が咲かない原因となります。
 枝数も多く、芽吹きもよいので、伸び始めた枝も一緒に、好みの形に刈り込むことができます。しかし,あまり深く切ると新芽が出にくくなることがあるので、刈り込みは3cm程度の深さに止めます。また、この時に枯れ枝や重なった枝も基部から剪定し、風通しをよくします。

 サツキには,絞り花や一株にさまざまな模様の花が咲く品種があります。このような品種では、開花中によく花を確認しておき、絞りが抜けて単色になってしまったものなど、品種本来の色ではない花を咲かせる枝があれば切り除きます。
 初秋から、一部の枝が伸び過ぎて、樹姿が乱れることがあります。来年の花になる花芽はすでにできているので、伸び過ぎた枝だけを選んで、ほかの枝と同じ長さまで切り戻します。

ふやし方

 さし木で簡単にふやすことができます。開花後に伸びはじめた新梢は、6月下旬〜7月に充実して硬くなります。この枝を長さ15cmほどで切り取り、さし穂に利用します。その際、絞りの花ではきちんと絞りが出ている枝を、咲き分け品種は白無地か絞りの花の咲いた枝を選んで、さし穂を採取しましょう。
 ナイフなどの鋭利な刃物を使い、10cm 程度の長さでさし穂を斜めに切ります。先端の葉2〜3 枚を残して下葉を取り除き、30分間水揚げをして、植物成長調整剤「ルートン」を切り口にまぶした後、葉が触れる程度の間隔で鹿沼土やさし木用土を入れたさし床に、深くさします。充分に水やりをしたら、ビニール袋に入れて口を閉じて密閉し、日陰に置いて管理します。秋には発根するので、口径5cm ほどのビニールポットなどに鉢上げします。
 咲き分けの品種,特に単色、覆輪、絞りと咲き分ける品種は、絞り花を咲かせた枝からさし穂を取らないと、親株のような変化が出ないので、注意が必要です。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

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