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栽培管理|ビカクシダの育て方

監修:園芸研究家 尾崎 忠

ビカクシダの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

ビカクシダ写真

 ビカクシダは、世界の熱帯に18種が知られる着生シダで、漢字では「麋角羊歯」と書きます。これは、この植物の葉がシカの角に似ていることからつけられた名前で、「麋」はオオジカ(大鹿)を意味します。英名でも「stag horn fern(=雄鹿の角のシダ)」とされています。  和名の「ビカクシダ」は、ビフルカツム(Platycerium bifurcatum)に当てられた和名ですがこの属の総称とし

管理

置き場所

 比較的日光を好むので、午前中は日光が当たり、午後から日陰になるような場所に置きます。真夏の直射日光は、葉焼けの原因となるので避けましょう。 

 逆に冬は、室内でも良く日のあたる場所に置きます。穏やかな風が通るほうがよく育つので、締め切った部屋に置く場合は、扇風機などで優しい風を当ててるとよいでしょう。

水やり

 植えこみ資材の水ごけやヤシの実チップが乾いたら、たっぷり水やりします。水ごけが乾かないうちに水を与え続けると根腐れをおこし、外套葉が黒く腐ってきたり、株が小さくしぼんだりするので、水のやり過ぎには注意します。

肥料

 春から秋の生育期に2~3カ月に1回程度、緩効性化成肥料を与えます。施し方は、外套葉の裏のミズゴケの上に植え込み資材1ℓ当たり5gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を置いてやります。株をどんどん大きくしたい場合は、やや多めに、大きくしたくない場合は少なめに施します。

冬越し

 ビフルカツムは、3℃程度で冬越ししますが、5℃以上保った方が無難です。

 その他の種類は10℃以上の場所に置いて冬越しさせます。温度が保てない場合は、さらに乾かし気味に管理しますが、霧吹きなどで空中湿度を上げましょう。

ふやし方

 ビフルカツムやウィリンキーなど子株が出やすい種類は、株分けでふやすことができます。適期は5~7月ですが、あまり小さいうちに親株から外してしまうと、その後の成長が著しく遅れたり、枯らしたりすることもあるので、ある程度育ってから分けた方がよいでしょう。新しい外套葉が少し動き出したころや、完全に茶色く枯れたころに分けると、新芽を傷つけたり折れたりすることが無いので安心です。

 

栽培のポイント

 真夏を除き、よく日に当てることと、水分の新陳代謝をよくすることが栽培のポイントです。それには、適度な風通しと、水はけのよい着生資材選びが重要です。

監修 園芸研究家 尾崎 忠

1973年8月生まれ。(有)エクゾティックプランツ代表取締役として熱帯植物の生産を行う。 帝京大学経済学部経済学科卒業後、公園緑地の樹木名板やサインに関する営業職を経て、2000年に家業である同社に入社する。 約2500~3000種の植物生産管理に携わる傍ら、アブチロンの育種を行う。現在は、トケイソウやハイビスカスの苗をメインに生産中。サンセベリアや、ビカクシダ、ホヤなどのコレクションも豊富。「熱帯植物には、まだまだ魅力的な植物がたくさんあります。一つでも多く家庭園芸に普及するよう努力していきたいです。」

ビカクシダの育て方のページです。
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