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栽培管理|さんざしの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

さんざしの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

さんざし写真

 サンザシは中国原産の落葉低木で、朝鮮半島経由で江戸時代中期に日本へ渡来しました。漢名は山査子で、日本での読みがそのまま和名として使われるようになりました。薬用植物として果肉とタネは健胃、整腸剤として用いられます。 サンザシの仲間は、北半球の温帯に約200種が分布し、その多くが落葉樹で、ごく少数、常緑樹が含まれます。日本には北海道にオオバサンザシ(Crataegus maximowiczii)

管理

水やり

 庭植えでは、特に必要ありませんが、極端に乾きすぎる夏の高温期には、朝か夕方に水やりをします。鉢植えでは、春と秋は乾いたら水を与え、夏は水を切らさないようにし、冬は控えめに与えます。

肥料

 庭植え、鉢植えともに、芽出し肥として2〜3月に粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を1㎡当たり150gか、固形の油かすを適量施します。

剪定

 比較的ゆっくりと成長するので、基本的に剪定は不要です。ただし、樹形を整える場合は、開花が終わったらなるべく早く、6月中に剪定しましょう。その後に枝が伸びて、枝の途中にできる短い枝の先に花芽がつくので、秋以降に剪定する場合は、枝先を軽く切る程度にし、花の咲かない徒長枝や枯れ枝、重なった枝は切り除きます。

ふやし方

 販売されてる苗はカリン(Chaenomeles sinensis)やサンザシを台木にした接ぎ木苗ですが、台木を用意することが難しく、また、さし木も発根しにくいため、家庭ではタネでふやします。園芸品種では親と同じ花は咲きませんが、自分だけの花をつくる楽しみがあります。なお、八重咲きの品種は結実しません。
タネまきは、10〜11月に熟した果実を採取し、水で洗って果肉を完全に取り除き、タネだけにします。タネは乾かすると発芽能力がなくなるので、5号(直径15cm)の平鉢に入れた赤玉土小粒などにすぐまいて、1cmほどの厚みで土をかぶせます。戸外に置き、乾かさないように管理すれば春に発芽します。なお、鉢は縁まで土に埋めておくと、乾きすぎを防ぐことができます。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

さんざしの育て方のページです。
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