植物栽培ナビあさがおの育て方

監修  広島市植物公園 島田有紀子
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
栽培カレンダー

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準備と植えつけ

準備

育て方

タネまきと植えつけ

 直まき、あるいは苗を移植して植えつけることもできます。タネは硬実種子(こうじつしゅし)といって種皮が硬いので、まく前に、タネの尖った部分の内側にあるへそを傷つけないように注意し、ヤスリなどで種皮を削っておきます。あるいは、一晩水につけ、膨らんだタネをまきます。ただし、市販のタネは硬実処理がすでに施されているものも多いので、タネ袋の解説をよく読みましょう。

 まく時期は5月中下旬です。アサガオの発芽適温は20~25℃ですので、早まきは禁物です。覆土の厚みは1~2cmを目安にします。ポリポットで育苗した場合は、底穴から白い根がわずかに見えた頃、根を切らないように注意して定植します。

 生育がおう盛なので花壇などへ庭植えにするのが望ましいですが、できない場合は、土がたっぷり入る大型のプランターなどに、30~50cmの株間で植えつけます。庭植えの場合は、植えつけ2週間ほど前に、苦土石灰を1m²当たり100gを混ぜ込んでおき、植えつけ時に腐葉土を1m²当たり2kg、粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、 「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150gを混ぜて苗を植えます。プランター栽培で市販の草花培養土などを利用するときは、さらに完熟牛ふん堆肥と川砂を各1割ほど加え、粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、 「マイガーデン植物全般用」を用土1ℓ当たり5g混ぜてから苗を植えます。

 

仕立て方

カーテン例

 本葉が7、8枚開いたときに摘心し、支柱とつるもの用ネットを準備します。つるは3m以上に伸びるので、2階建ての家であれば、2階のベランダまで伸ばしてみましょう。ネットの両端には丈夫な支柱や金属パイプを通し、しっかり固定しておきます。つるをまっすぐにのぼらせたいときには、麻ひもを用いると便利です。

 

栽培管理

管理

置き場所

 アサガオは、日当たりを好みます。特に朝日がしっかり当たる場所で育てます。真夏は、午後からの強い日ざしで葉がしおれることがありますが、夕方に水やりをすれば回復します。

 なお、短日植物であるため、夜間に照明が当たると花が咲きにくくなります。街灯や門灯の灯りの位置に注意しましょう。

水やり

 花が咲くまではやや控えめに水やりし、花が咲き始めたら、土を乾かさないようにたっぷりと水やりします。特に、生育おう盛となる真夏は、庭植えでも朝夕の水やりが必要です。土の中に水が十分しみ込むまで、時間をかけて水やりをします。

肥料

 元肥として粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、 「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150gを土に混ぜておきます。定植後は、10日に1回ぐらいの間隔で、窒素分が少ない液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」を水やり代わりに施します。8月以降は施肥を中止します。

 

管理のポイント

 つるが長く伸びるうえ、下葉が枯れ落ちることが多いので、初期のうちに摘心し、株の下のほうの枝数をふやしておきます。よく知られているあんどん仕立てであれば、1本の芽だけを残してほかはかきとりますが、カーテンの場合は、わき芽は全て残し、それぞれ誘引します。

 また、アサガオのつるは、下から見て左巻きです。つるは上へ上へと伸びていくので、横方向に誘引したいときは、伸びたつるをいったん少しほどいてから、ネットやひもに誘引し直すようにします。

 「西洋アサガオ」や「曜白アサガオ」以外の多くは、早朝に開花して午前中にはしぼんでしまうので、咲き終わった花を摘み取りましょう。花がら摘みを怠ると、タネがつき、株が早く老化してしまいます。

 さらに、カーテンの内側は黄色くなった枯れ葉が目立つので、こまめに取り除きましょう。

 

ふやし方

 採取したタネをまいても、同じ形質のものが得られるとは限りませんが、タネで容易にふやすことができます。ひとつの株でタネを結ぶ自家受粉を繰り返すと、だんだんよい花が咲かなくなってしまいます。そこで、開花時に好みの株を2株用意し、人工受粉を行うとよいでしょう。

交配に挑戦

 好みの2株を決めたら、明日咲くと思われる母花の蕾の側面をピンセットで裂いて、中にあるおしべを取り去ります。そして、虫が入ったり、蕾が開いたりしないよう、蕾のサイズに合わせた袋をかぶせておきます。父花の蕾も開かないように、袋をかぶせておきます。翌日の早朝、母花と父花の袋をはずし、父花の花粉をピンセットでつまんで、母花の雌しべの柱頭につけます(受粉)。なお、受粉の日付と交配内容(母花名×父花名)を豆荷札などに書いてつけておきましょう。

種子の保存

 受粉が成功すると子房が膨らんできます。子房が茶色くなり、がくが反転したら、子房を取り、1~2ヶ月間乾燥貯蔵したらタネを取り出します。タネは紙袋などに入れて冷暗所で乾燥保存し、来年用に供します。

 

監修  広島市植物公園 島田有紀子
広島市植物公園にて、ベゴニアやゼラニウムをはじめ、種々の草花と鉢花を扱う。大阪府立大学大学院農学生命科学研究科修了。農学博士。科学的な根拠をもとに植物の魅力を最大限に発揮させることを心がける。著書に、「よくわかる栽培12か月木立ち性ベゴニア」(NHK出版)、「ナチュラルガーデンをつくる~宿根草~」(共著・NHK出版)、「園芸入門」(共著・NHK出版)、「球根の開花調節」(共著・農文協)、「農業技術体系」(共著・農文協)など多数。

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