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準備と植え付け|キウイフルーツ【地植え】の育て方

監修 宮崎大学農学部教授 國武 久登

キウイフルーツ【地植え】を育てるための準備と植えつけの方法をご紹介します。

キウイフルーツ【地植え】写真

 キウイフルーツは、中国の長江中流域の山岳地帯を原生地とするつる性落葉果樹で、マタタビ科アクチニディア属に分類されています。この仲間は、亜寒帯から亜熱帯まで広い範囲で分布しており、日本にもその近縁種が7種自生しています。  キウイフルーツの名前は、果実の外観がニュージーランドに生息している翼が退化した国鳥、キウイに似ていることから命名されました。  ヨーロッパには早くから導入されていま

準備

種類・品種選びのポイント

 キウイフルーツは、関東地方以西の温暖な気候に適しており、病害虫に強く、生育旺盛で花芽や果実がつきやすく、手間のかからないところが特徴です。ほかの果樹と比較して注意することは、「雌雄異株」といって雄株と雌株があることです。そのため、雄品種と雌品種の2本を植えることになります。たとえば、日本でよく栽培されている‘ヘイワード'には,雄品種の‘トムリ'を一緒に植えるとよいでしょう。

育て方のコツ

 キウイフルーツは新梢の基部の4~5節に花芽を持ち、それぞれの節に3花程度がつきます。着果を安定させるには「人工授粉」が重要で、雄花を直接雌花につけて受粉させます。

 また、キウイフルーツは、受精後の生理落果が少ないことから、そのままだと小さな果実ばかりになってしまいます。そこで、摘蕾・摘果が重要になります。特に、実は開花後に急速に肥大し、受粉後50日までに成熟果の80%程度までに肥大することから、摘蕾が有効です。葉10~12枚の長果枝で3~4個、葉6~7枚の短果枝で2個ぐらいを目安に摘蕾します。

 また、次の摘果は、6月下旬から7月上旬にかけて行ないます。発育不良の小さい果実や傷のある果実を取り除き、最終的には長果枝で3果、短果枝で1果を残すようにしましょう。

植えつけ方

植えつけ

 関東地方以西の、ウンシュウミカンができる地域では、10月から12月の秋植えにし、関東地方以北の寒冷地では、2月から3月の春植えにするとよいでしょう。

 雄株を必ず植えますが、庭植えの場合は、3m以上の間隔をとって植えつけましょう。庭のスペースがない場合は、鉢で栽培してもかまいません。植えつける場所は、風が強く吹きつける場所は避け、日当たりがよいところが適しています。また、水はけがよく、水もちのよい土壌を好みます。

 庭植えでは、植えつけ2週間前に、直径40cm、深さ40cm程度の穴を掘り、掘り上げた土に適量の苦土石灰を混ぜておくのがポイントです。2週間後、掘り上げた土5、腐葉土3、赤玉土中粒2に、粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株あたり200g程度よく混合した土で、2週間後に植えつけます。

 次に、苗は2~3芽を残して芽と芽の間で切り、支柱を立ててヒモなどで誘引して固定します。最後に、水をしっかり与えて植えつけ完了です。

監修:宮崎大学農学部教授 國武 久登

1963年、福岡県久留米市生まれ。佐賀大学農学部、千葉大学大学院自然科学研究科修了、学術博士(植物育種学)。佐賀県農業試験研究センター研究員、東海大学農学部助教授を経て、現在、宮崎大学農学部応用生物科学科教授(専門は、植物遺伝育種学、果樹園芸学)。宮崎大学大学院博士課程農学工学総合研究科教授、東海大学大学院非常勤講師を兼任。
カンキツやブルーベリーなどの果樹の品種改良や増殖に関して研究中。また、美味しい家庭果樹の栽培や普及も手がける。著書に、「新版・園芸相談 家庭果樹」、「育てて味わう!まるごとベリー」、「よくわかる栽培12ヶ月 ラズベリー、ブラックベリー」など多数あり。

キウイフルーツ【地植え】の育て方のページです。
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