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栽培管理|エラチオールベコニアの育て方

監修 園芸研究家 矢澤秀成

エラチオールベコニアの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

エラチオールベコニア写真

 エラチオールベコニアは、南米の熱帯高地原産のいくつかの原種球根ベコニアと、アラビア半島ソコトラ島原産のベコニア・ソコトラナ(Begonia socotrana)との交配によって育成されたベコニアです。冬の花の印象が強い植物ですが、真夏を除けば、1年中店頭に並んでいます。赤や白、黄、橙色などと花色が豊富で、花弁が幾重にも重なった八重咲きなどもあり、たくさんの品種が出回っています。

管理

水やり

 鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水をやります。極端に乾燥させると葉が傷んだり、蕾を落としたりするので注意しましょう。ピートモスを含む培養土で栽培されていることが多いため、鉢土が乾燥すると水分の吸収が悪くなることがあります。その場合はバケツに水をくみ、鉢ごと数時間浸けて吸収させます。

肥料

 元肥として用土1ℓ当たり5gの粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を、株元へパラパラ施します。その後は、液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」を規定量に薄めたものを、10日に1回程度施しましょう。エラチオールベコニアは、肥料が切れてくると葉色が薄くなったり、花が小さくなったり、花数が少なくなったりします。

置き場所

 寒さにも暑さにも弱いエラチオールベコニアですが、管理方法によってはとても長く花を楽しめます。適した生育温度は、20℃前後です。窓辺で栽培される方は、冬は夜間の室温に気をつけましょう。特に、夜間の窓辺は温度が急激に下がり、凍害を起こすことがあるので、部屋の中央に置くとよいでしょう。夏は、直射日光に当たると葉焼けを起こすことがあるで、レースのカーテン越しの優しい光に当てるようにします。

切り戻し

 秋冬期に購入したエラチオールベコニアの株は、3月ごろには草姿のバランスが悪くなりがちです。気温が上がってくる3月下旬から4月上旬ごろに切り戻し、姿を整えましょう。必ず下葉を数枚残して切り戻すと、3~4週間ほどで再び花が咲き始めます。ただし、下葉を残さないと株の回復が遅れます。

ふやし方

 エラチオールベコニアは、さし木でふやすことができます。さし木の適期は、5月下旬から6月下旬ですが、切り戻し時に一緒に行なうこともできます。まず、茎葉を2~3節ごとに切り、葉を2枚程度残して下葉は摘み取ります。切り口を水に30分程度浸けてから、さし木専用の用土にさしましょう。さすとき、茎の切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしておくと、発根が促されます。約4週間後、発根が確認できたら、草花用培養土に植え替えます。

監修 園芸研究家 矢澤秀成

種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。

「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。

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