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栽培管理|カンナの育て方
監修 園芸研究家 矢澤秀成
カンナの栽培管理と収穫の方法について紹介します。
カンナは、南アメリカなどの熱帯アメリカを中心に自生している多年草です。草丈50cm程度の矮性品種から、1m以上になる品種などもあります。初夏から秋にかけて、赤やピンク、オレンジ色、黄、白などの花を咲かせます。また近年、カラフルな銅葉のカンナなども販売されています。 カンナはギリシア語で、湿地に生えるアシ(葦)のことを意味します。カンナの草姿がアシに似ていたことから、その名がつけられたよう
管理
水やり
やや湿り気のある場所を好みます。球根を乾かしてしまうと枯死することがあるので注意しましょう。鉢植えでは、鉢土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。
肥料
春から初夏の芽吹きのころに、花壇では粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150g、鉢植えでは用土1ℓ当たり5gを土に混ぜて植えつけます。
その後は、2~3カ月に1回、同じ肥料を同量土の上にばらまいて施します。ヒガンバナの花が咲くころまで、肥料を施します。その後は施肥を中止します。
置き場所
熱帯アメリカに自生する植物なので、日当たりがよい場所を好み、寒さは苦手です。気温が5℃以下になったら、鉢植えの株は室内で管理します。花壇植えの場合は、球根を掘り上げて春まで保存します。
球根掘り上げ
気温が5℃以下になったら、鉢植えは室内にいれて管理し、花壇植えは球根を掘り上げて保存します。保存方法は、段ボール箱にビニールの大袋を入れて、そのなかにピートモスをたっぷり入れます。そのとき、霧吹きで水をかけ、ピートモスを軽く湿らせます。保存後は約1カ月ごとに袋を開封し、カビが発生しないよう通気を促します。
なお、カンナを花壇に植えたまま保存する方法もあります。この場合は、カンナの球根を植えている場所に、もみ殻や落ち葉などを高さ30~40cmほど載せて、その上をビニールで覆います。ただし、この方法は土壌の水分が多いと球根が凍って傷み、枯死してしまうことがあります。
カンナは、分球やタネまきでふやすことができます。分球、タネまきともに、春から初夏が適期です。
分球する時は芽の位置に注意して、球根を切り分けます。
タネまきは、ヒガンバナの花が咲くころにタネをまきます。タネの表皮が固いので、ヤスリで軽くタネに傷をつけたり、40℃程度のお湯に浸けると、発芽率が高まります。なお、気温が低い時期の発芽率は悪いので適期は守りましょう。
収穫
種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。
「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。
カンナの育て方のページです。
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