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栽培管理|オリーブ【鉢植え】の育て方

千葉大学 環境健康フィールド科学センター 助教 三輪正幸

オリーブ【鉢植え】の栽培管理と収穫の方法について紹介します。

オリーブ【鉢植え】写真

庭木としてもよくみかけるオリーブですが、「果実がならない」という悩みをよく耳にします。受粉樹を植えて人工授粉をすれば実つきが大幅に改善するかもしれません。

使用するもの

  • ジョウロ
  • 肥料(粒状肥料「マイガーデンベジフル」などの追肥)
  • 摘果バサミ
  • 剪定バサミ
  • 紙コップ、絵筆(人工授粉用)
  • 食塩、ガラス瓶(塩漬け用)

置き場所

春から秋は日当たりと風通しがよく、雨が直接当たらない場所に置くと病害虫が発生しにくく実つきもよくなります。冬は-12℃を下回らない場所に置きましょう。

水やり

鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。

肥料

3月に元肥、6月に追肥、11月に礼肥を施します。肥料は鉢土の全域に均一になるように施します。

人工授粉

開花期が梅雨と重なるため、うまく受粉できないことがあります。毎年のように実つきが悪い場合は、人工授粉を検討しましょう。開花直後の花房の下にコップを添え、乾いた絵筆などでコップ内に花粉を落とします。花粉と一緒に花弁が落ちても取り除く必要はありません。コップ内に花粉がたまったら、絵筆を用いてほかの品種の花に受粉します。

摘果

適期は7〜8月ごろです。まずは1果房あたり1果になるように間引きます。次に葉の数を目安にさらに間引きます。目安としては1果あたりの葉が8枚程度です(葉果比8)。隔年結果性が強いので摘果は重要な作業です。

収穫

果実の肥大が停止して緑色から黄緑色に変化した10月ごろから収穫することができます。黄緑色の果実は、歯ごたえがあり、えぐみが少し強いのが特徴です。11月ごろまで待って紫色に完熟した果実を収穫すると、軟らかい食感で香りや風味を楽しむことができます。

脱渋

果実は完熟してもオリュロペインという渋み成分が大量に含まれているため、渋抜き(脱渋)しなければ食べられません。オリーブの渋みを抜くには、業務用には苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)という劇物の薬品が使用されますが、取り扱いには注意が必要なので家庭用には塩漬けがおすすめです。果実1kgあたり150g程度の食塩を混ぜてガラス瓶に密封すると、1〜2ヵ月で可食状態になります。好みで水にさらして塩抜き・渋抜きしてから食べます。

剪定

[手順]
①木の芯を止める:3年以上が経過して樹高が高くなってきたら、木の芯を止めるため、木の先端を枝分かれしている部分で切り取ります。木の先端以外の部位でも枝が長くなってきたら同様に剪定します。この作業は樹高が高くなったらその都度行ないます。ただし一度に大量の枝を切り戻すと、翌年に太くて長い枝が発生して実つきが悪くなることがあるので、太い枝を切り戻す際は、切り取る長さが50cm程度になるようにします。
②不要な枝を間引く:混み合った枝や枯れ枝、徒長した枝などの不要な枝をつけ根から間引きます。オリーブは2枚の葉が同じ場所につく対生のため、同じ場所から2本の枝が発生しやすく、枝が混み合いやすい傾向にあります。同じ場所から枝分かれした場合は、どちらかの枝を選んでつけ根で間引きましょう。
③長い枝のみ、先端を1/3〜1/2程度切り詰める:花芽と葉芽の区別は外見からはつきませんが、カキやブルーベリーとは異なり、枝の中間付近にも花芽がつきやすいので、すべての枝をある程度の長さで切り詰めても翌年も収穫量が激減することはありません。夏に伸びる枝は長くなりすぎる傾向にあるので、20cm以上の枝の先端は1/3〜1/2程度切り詰めて、新しい枝の発生を促します。

 

①〜③の手順に従って剪定する。
切り詰めに強いので長い枝は積極的に切り詰める。

 

監修:千葉大学環境健康フィールド科学センター 助教 三輪 正幸

1981年岐阜県生まれ。千葉大学環境健康フィールド科学センター 助教。 専門は果樹園芸学。 教育研究に加え、「NHK趣味の園芸」の講師をつとめ、家庭でも果樹を気軽に楽しむ方法を提案している。 著書「剪定もよくわかる おいしい果樹の育て方」、ほか監修書など多数。

オリーブ【鉢植え】の育て方のページです。
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