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栽培管理|かき【鉢植え】の育て方

千葉大学 環境健康フィールド科学センター 助教 三輪正幸

かき【鉢植え】の栽培管理と収穫の方法について紹介します。

かき【鉢植え】写真

庭に植えられることの多い定番の果樹です。年によって豊作と不作を繰り返す傾向にありますが、摘果をすれば毎年安定した量を収穫することができます。

使用するもの

管理

 

 

置き場所

春から秋は日当たりや風通しがよく、雨が直接当たらない場所に置くと病害虫が発生しにくいです。冬は-13~7℃(甘ガキ)もしくは-15~7℃(渋ガキ)の場所に置きましょう。

 

水やり

鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。

 

肥料

2月に元肥、6月に追肥、10月にお礼肥を施します。肥料は鉢土の全域に均一になるように施します。

 

人工授粉

ミツバチなどの昆虫が受粉するので必須の作業ではありませんが、毎年のように実つきが悪い場合は人工授粉を検討しましょう。雄花を摘み取り花弁をはぎ取って雄しべをむき出しにし、雌花の雌しべの先端(花弁からはみ出た白い器官)にこすりつけます。1花で10花程度を受粉できます。‘次郎’や‘平核無’などの単為結果性が強い品種では不要です。

 

摘果

7月ごろに摘果します。まずは1枝あたり1果になるように間引きます。次に葉の数を目安にさらに間引きます。目安としては1果あたりの葉が25枚程度です(葉果比25)。摘果バサミを用いると便利です。

 

収穫

果実全体が橙色に色づいたものから順次収穫します。果梗の切り口が残るとほかの果実を傷つける恐れがあるので、切り残しがないようにヘタぎりぎりの位置で切り直します。ただし、干し柿にする場合は、ひもをひっかける部位が必要なので、果梗をT字に残して収穫します。

 

脱渋

渋ガキは脱渋(渋抜き)してから食べます。さまざまな脱渋方法がありますが、最も簡単なのはホワイトリカーなどのアルコールにヘタのみを一瞬浸し、ポリ袋入れて密封して、涼しい日陰に1週間ほど放置する方法です。

 

剪定

[手順]
①木の芯を止める:3年以上が経過して樹高が高くなってきたら、木の先端の枝分かれしている部分で切り取ります。この作業を「木の芯を止める」といいます。木の先端以外の部位でも枝が長くなってきたら行ないます。この作業は樹高が高くなったらその都度行ないます。

②不要な枝を間引く:混みあった枝や枯れ枝、徒長した枝などの不要な枝を、つけ根から間引きます。古い枝は優先的に切り取り、新しい枝に切り替えると老木になっても結実量が減ることはありません。

③長い枝のみ、先端を1/3程度切り詰める:翌年果実がつく枝が発生する花芽は、枝の先端付近にしかつかないので、すべての枝の先端を切り詰めると収穫できなくなるので注意が必要です。30cm以上の長い枝のみを選び、1/3程度を切り詰めて、翌年充実した枝を発生させます。30cmに満たない枝は、翌年結実させるために切り詰めないでおきます。

 

①~③の手順に従って剪定する。
長い枝のみを選んで切り詰めるのが最大のポイント。
 

 

 

 

 

 

 

収穫

 

 
監修:千葉大学環境健康フィールド科学センター 助教 三輪 正幸

1981年岐阜県生まれ。千葉大学環境健康フィールド科学センター 助教。 専門は果樹園芸学。 教育研究に加え、「NHK趣味の園芸」の講師をつとめ、家庭でも果樹を気軽に楽しむ方法を提案している。 著書「剪定もよくわかる おいしい果樹の育て方」、ほか監修書など多数。

かき【鉢植え】の育て方のページです。
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