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栽培管理|バーバスカムの育て方

監修 園芸研究家 矢澤秀成

バーバスカムの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

バーバスカム写真

 バーバスカムは、ヨーロッパ南部からアジアに自生するゴマノハグサ科の多年草で、別名モウズイカと呼ばれます。品種により、やや暑さに弱いものもありますが、寒さにはとても強く、徐々に日本の庭でも見かけるようになりました。  冬はロゼット状に葉を広げていますが、4月ごろから花茎を伸ばし始め、5~6月に紫、白、ピンク、黄色などの2~3cmの花を穂状に咲かせます。  花壇に高低差をつける植物として

管理

水やり

 土の表面が乾き始めたら、たっぷりと水やりをします。過湿には弱いので、水を与えすぎると根腐れを起すことがよくあります。やや乾燥ぎみに管理するとよいでしょう。

肥料

 庭植えの場合は、堆肥や腐葉土を混ぜて、ふかふかの土を作ってから株を植えつけます。バーバスカムは一般の植物に比べ、肥料をやや控えめにした方がしっかりした草姿に育ちます。元肥は一般植物の半分以下に抑えて施しましょう。粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり75g植えつける場所の土によく混ぜて植えつけます。

 鉢植えでは、元肥として用土1ℓ当たり2.5gの同様の肥料を、用土に混ぜて植えつけます。

 追肥はいずれの場合も、同様の肥料を控え気味に与えましょう。

置き場所

 日当たりを好む植物です。ただし、日本の蒸し暑い気候はやや苦手です。西日が当らず、風通しのよい場所で育てましょう。寒さには強いので、戸外でも越冬できます。

支柱立て

 品種により異なりますが、花茎をおよそ50~100cm伸ばして開花します。花茎がやや細い品種には、支柱を立てて倒伏を防ぐとよいでしょう。

花後の管理

 花後は花をひとつひとつ摘み取り、最後の花が終わったら、花茎を基部から切り取ります。タネを取りたい場合は、数個のタネざやだけを除いて残りは摘み取ります。こうした方が株が弱らずに、やや苦手な真夏を乗り越えることができます。

ふやし方

 バーバスカムは短命な宿根草です。2年に1回はタネを取り、タネまきで新たな株を作っておくようにしましょう。タネまきは暑さが去り、夜温が下がり始めるヒガンバナが咲くころに行ないます。タネは細かいので風に飛ばされないように、注意してまきます。バーバスカムは寒さには強い植物ですが、小さな苗で冬を越す場合は、霜が当らない場所(無加温)で育苗して、春先にしっかりした株に育ってから植え付けます。

監修 園芸研究家 矢澤秀成

種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。

「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。

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