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栽培管理|フジバカマの育て方

監修 園芸研究家 矢澤秀成

フジバカマの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

フジバカマ写真

フジバカマは、秋の七草のひとつとして、昔から日本人に愛されているキク科の多年草です。派手さはありませんが、その楚々とした草姿や花は、日本人の心とつながるものがあり、古典の世界でもしばしば登場します。 原産地は、日本のほかに、韓国や中国などの東アジア地域が上げられます。河原や池畔に自生する植物ですが、近年、野生のフジバカマは減少しつつあります。チョウ類が好む花としても有名で、バタフライガーデン

管理

水やり

 鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。

 花壇植えの場合は、植えつけ直後や極度の乾燥期以外は、水やりの必要はありません。

 冬の管理は、鉢植えでは、鉢土が乾きすぎない程度に水やりします。花壇植えは、そのまま何もしなくて大丈夫です。

肥料

 肥料は元肥として、緩効性肥料を通常の半分程度施します。花壇植えの場合は、粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり75g、鉢植えの場合は用土1ℓ当たり2g、土に混ぜて施します。

 その後は、春と秋に同様の肥料を同量、株の周りにばらまいて施します。肥料が多過ぎると草丈や株が大きくなりすぎ、楚々とした花が目立たなくなるので注意しましょう。

置き場所

 日当たりのよい場所を好みます。さらに、耐暑性にも、耐寒性にも強いので、周年、屋外の日なたで管理します。

ふやし方

 さし木と株分け、タネまきでふやすことができます。

 さし木は6月が適期です。茎を2~3節ごとに切り取ります。この時、花や蕾も切り取っておきましょう。切り口を水に30分程度浸けた後に、植物成長調整剤「ルートン」を切り口に薄くまぶし、さし木用培養土にさします。約1~1.5カ月で発根するので、3号のポリポットに植え替えます。

 株分けは、3年に1回程度行なます。時期は早春が適期です。株を掘り上げ、古土や古根を丁寧に落とします。1株3芽を基本にして、株を分けましょう。このとき、あまり細かく分け過ぎると、その後の成長が悪くなるので注意しましょう。

 タネまきは、ヒガンバナの花が咲くころに行ないます。タネが細かくて風で飛びやすいので、薄く覆土をします。発芽し、本葉が2枚程度になったら、3号のポリポットに植え替えます。さらに、本葉が6枚程度になったら、花壇やプランターに植えつけましょう。

監修 園芸研究家 矢澤秀成

種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。

「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。

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