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栽培管理|すもも【地植え】の育て方

監修 宮崎大学農学部教授 國武 久登

すもも【地植え】の栽培管理と収穫の方法について紹介します。

すもも【地植え】写真

スモモは、サクラ属スモモ亜属に属しており、アジア、ヨーロッパ、北アメリカの3地域におよそ30種が分布しています。現在、栽培されているスモモは、その中から育種されたものであり、ニホンスモモ(スモモ)、ヨーロッパスモモ(プルーン)、およびアメリカスモモの3つに分類されています。このうちスモモは主に生食用として栽培され、プルーンは生食用のほか、乾果(ドライフルーツ)、ジャムやコンポートなどの加工用として

管理

水やり

 庭植え、鉢植えともに、根が活着したら水やりは控えめのほうがよく育ちます。特に、果実成熟期は水やりを抑えることで、甘い果実をならせることができます。

肥料

 スモモの花芽形成は8月から9月に行なわれます。この時期に窒素分が土壌に多く残っていると、栄養成長が促進され、枝ばかりがのび、花芽がつかなくなるため、施肥は控えめにすることが重要です。肥料は、開花前の1月から2月と収穫後の9月(お礼肥)に、粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株あたり75g程度施しましょう。また、11月から12月に有機質肥料を施しましょう。3~4年が経過して、結実するようになったら、特に「お礼肥」が大切です。株元から半径60cm程度の範囲に肥料をまき、すき込みます。これで、株の消耗が解消され、来年の結実がよくなります。

仕立て方と剪定

 スモモの花芽は、前年にのびた長果枝、中果枝、短果枝に葉芽とは別々に着きます。特に、短果枝によく果実をつけるので、長く伸びた長果枝は12月に切り戻し、翌年に花芽をつける短果枝を多く発生させるような剪定を行ないます。

 鉢植えを例にとると、植えつけて1年目の冬は、主幹から発生する枝の先端を1/3程度切り戻し、混み合った枝はつけ根まで切り詰めます。2年目以降は、6月の夏期剪定も併用し、徒長枝や混み合った枝を間引き、長い枝の先端を切り詰め、日がよくあたるようにします。その際、主枝となる枝を開くように、針金などで誘引するとよいでしょう。その後の剪定では、間引き剪定を主として行ない、3~4年に1回大きく切り戻し、最終的にコンパクトな主幹形に仕立てていくのが理想です。

 剪定後の切り口、及び傷口のゆ合促進には、殺菌剤「トップジンMペースト」を剪定整枝時の枝の切り口に塗布します。

収穫

収穫

 収穫が早いと酸味が強いので、果皮がしっかりと色づき、完熟してから収穫しましょう。袋がけをしたものは収穫1週間前に袋を取り外し、果実が色づいたら収穫します。

監修:宮崎大学農学部教授 國武 久登

1963年、福岡県久留米市生まれ。佐賀大学農学部、千葉大学大学院自然科学研究科修了、学術博士(植物育種学)。佐賀県農業試験研究センター研究員、東海大学農学部助教授を経て、現在、宮崎大学農学部応用生物科学科教授(専門は、植物遺伝育種学、果樹園芸学)。宮崎大学大学院博士課程農学工学総合研究科教授、東海大学大学院非常勤講師を兼任。
カンキツやブルーベリーなどの果樹の品種改良や増殖に関して研究中。また、美味しい家庭果樹の栽培や普及も手がける。著書に、「新版・園芸相談 家庭果樹」、「育てて味わう!まるごとベリー」、「よくわかる栽培12ヶ月 ラズベリー、ブラックベリー」など多数あり。

すもも【地植え】の育て方のページです。
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