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栽培管理|ロウバイの育て方

監修 園芸研究家 矢澤秀成

ロウバイの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

ロウバイ写真

 ロウバイは、漢字で書くと蝋梅です。名前の由来には、花の色が蜜蝋に似る説と、花が蝋細工の梅の様に見える説などが伝わっています。中国原産の落葉樹で、日本では真冬に、美しい黄色の花を咲かせる花木として、多く植えられています。また、香りがとてもよく、英名では「ウインタースイート」と呼ばれています。

管理

水やり

 庭植えの場合は、植えつけ時にたっぷりと水を与えます。その後も、根が張るまではしっかりと水やりしましょう。根がしっかりと張れば、極端な乾燥期以外は水やりの必要はありません。

 鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾いたら、たっぷり水やりします。

肥料

 肥料は、花が終わる早春の2月下旬~3月下旬と、晩夏の8月下旬~9月上旬に施します。粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を、庭植えでは1m²当たり150gを株元の土の表面にばらまき、鉢植えでは用土1ℓ当たり5gを表土にばらまいて施します。

置き場所

 日当たりのよい場所に植えつけるのが基本です。日当たりの悪い場所では花数が少なくなったり、生育が悪くなります。なお、ロウバイは移植を嫌う植物なので、庭植えにする場合は、後々のことをよく考えて植え場所を選びましょう。

剪定

 ロウバイの剪定時期は、落葉が終わる11月頃か、花が終わる3月頃です。ロウバイは、当年に伸びた枝に花がつくので、その枝を残すように剪定します。ただし、幹から伸びる短い枝に花がつきやすく、幹から伸びる長い枝には花がつきにくい傾向があります。樹形を乱さないように注意しながら、長い枝を短く切り詰めるとよいでしょう。また、内側に伸びる枝は日光を遮るので、切り取るようにします。

ふやし方

 ロウバイは、比較的タネがつきやすい花木です。タネは、初夏から夏にかけて完熟するので、この時期に採種しましょう。さやの中のタネを取り出し、1晩水に浸けてからまきます。赤玉土と鹿沼土を混ぜた用土を使い、タネが隠れる程度に覆土します。その後、用土を乾かさないように管理しましょう。

 なお、ロウバイのタネは、できる限り採りまきにします。保存も可能ですが、保存期間が長くなるほど発芽率が下がるので、注意しましょう。

 また、ロウバイはタネから育てると、花が咲くまで長い時間がかかります。早く花を見たい場合は、タネまきから育てて2年程経過した幼苗を台木にして、つぎ木で殖やす方法もあります。

監修 園芸研究家 矢澤秀成

種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。

「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。

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