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準備と植え付け|キャベツ【地植え】の育て方

監修:恵泉女学園大学教授 藤田智

キャベツ【地植え】を育てるための準備と植えつけの方法をご紹介します。

キャベツ【地植え】写真

キャベツは、アブラナ科の代表的な結球野菜。原産地は地中海沿岸地方で、日本へは明治初年(1868年)に導入され、以降、各地で品種改良されました。その結果現在では、周年栽培が可能になっています。  キャベツは、基本的には20℃前後の冷涼な気候を好むため、平地では春と秋に旺盛に生育します。そして、夏の高温期になると、平地から高冷地へ産地が移動します。  キャベツは、生でも煮ても、また漬け物で

準備

作型や品種の特徴

 キャベツの作型には、春まき夏どり、夏まき秋冬どり、秋まき春どり栽培などがあります。

 夏まき秋冬どりでは、植えつけ後45日で収穫可能な極早生種、‘ロレーヌ'、60~70日程度で収穫可能な早生種‘YR50号'、‘彩里'、‘レンヌ'、‘初秋'、‘南宝'、‘おきな'、植えつけ後80日~90日程度で収穫できる中生種の‘湖月'、‘四季獲'、‘夢舞台'、‘彩音'があります。

 秋まき春どりでは、‘YR春空'、‘春波'、‘春ひかり七号'、‘味春'などが家庭菜園向きです。また、葉が縮緬状のサボイキャベツや、紫キャベツなど、少し変わった品種も、ぜひ栽培してみましょう。

育て方のコツ

 本葉が10枚程度の大きさになると低温で花芽ができ、気温が上昇するとともに抽台(とう立ち)するので、冬越しが必要な秋まき栽培の場合は、植えつけ時の苗の大きさが大きなポイントとなります。

タネまき

 夏まき秋冬どりでは、7月中旬~下旬にタネをまき、8月中旬~9月中旬に植えつけ、11月上旬から収穫し始めます。秋まき春どり栽培では、10月にタネをまき、11月に植えつけ、翌年の4~5月に収穫します。

 シードパンにタネをまいて、発芽した苗をポリポットに移植する方法と、ポリポットを使ってタネまきし、間引いて1本立ちにする方法があります。家庭菜園で苗の数が少ない場合は、ポットまきがおすすめです。ポットまきは、培養土を入れた9cmポットにタネを5~6粒まき、発芽したら3本に、本葉2枚で2本に間引き、本葉3~4枚で1本立ちにします。本葉5~6枚になったら植えつけます。

植えつけ

 キャベツの苗は、タネをまいて育苗するか、園芸店で販売されるものを入手します。植えつける苗の大きさは、本葉が5~6枚程度の大きさがベストですが、特に秋まき春どり栽培の場合、冬越し時の苗の大きさで結球するか否かが決まります。大き過ぎる苗を植えつけないこと、早植えしないことがポイントです。

 アブラナ科の代表的な連作障害、根こぶ病にかかると収穫が期待できません。植え場所は、2~3年アブラナ科野菜を栽培していない場所を選びましょう。土づくりは、植えつけの2週間前に、1m²当たり100gの苦土石灰を散布し、よく耕しておきます。1週間前、1m²当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m²当たり200gを散布し、よく土に混ぜ込みます。幅60cm、高さ10cmの畝をつくり、株間40~45cmをあけて植え穴を掘って、水をたっぷり注ぎます。水が引いたら苗を植えつけ、株元をしっかり押さえておきます。

 なお、アブラナ科野菜を連作し、根こぶ病が多発している畑では、堆肥を多めに施し、同時に「石原フロンサイド粉剤」などの土壌殺菌剤を処理することをおすすめします。

監修 恵泉女学園大学教授 藤田智

1959年、秋田県生まれ。岩手大学農学部、岩手大学大学院終了。恵泉女学園短期大学助教授を経て、現在、恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授(専門は、野菜園芸学、農業教育学)。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会)  など多数あり。

キャベツ【地植え】の育て方のページです。
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