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栽培管理|シコンノボタンの育て方

監修 園芸研究家 矢澤秀成

シコンノボタンの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

シコンノボタン写真

 シコンノボタンを漢字で書くと「紫紺野牡丹」。優雅な字面とは裏腹に、原産地はブラジルの常緑性熱帯花木です。ブラジルの山野では、とてもよく見かける植物です。別名の「ブラジリアンスパイダーフラワー」は、まるでクモが歩いているように見える特徴ある雄しべから、名づけられました。ベルベット状の紫色の花が、夏から秋にかけて多数開花します。

管理

水やり

 庭植えでは、植えつけ時にたっぷり水やりし、その後はほとんど不要です。ただし、葉がしおれるほど乾燥する時期は、根元にたっぷり水を与えましょう。

 鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。根張りがとてもよいので、特に夏は、水やりを数日怠ると枯死してしまうことも考えられます。生育期である初夏から秋は、注意が必要です。低温期の晩秋から早春は、生育が緩慢になります。この時期は、やや乾燥気味に管理します。

肥料

 苗を花壇に植えるときに、元肥として粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150gを土に混ぜます。鉢植えの場合は、同様の肥料を用土1ℓ当たり5g混ぜて、苗を植えつけましょう。

 また、庭植え、鉢植えともに、生育期である初夏から秋の間は、2週間に1回、液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」を庭植えでは500倍に、鉢植えでは1,000倍に薄めて施します。生育が緩慢になる晩秋から早春にかけては、施肥を控えましょう。

置き場所

 日当たりがよい場所を好む植物です。日当たりがよい場所から日陰に移動させると、花数が少なくなったり、蕾が開かずに落ちたりします。さらに、美しいベルべット状の紫色の花が、やや褪せた薄紫色になってしまいます。

 寒さにはやや弱い植物です。冬は、霜が降る前に、部屋の日当たりのよい場所に移動させます。庭植えの株はビニールなどで覆って、凍らないように防寒します。

ふやし方

 シコンノボタンは、さし木でふやせます。用土は、市販のさし木培養土、もしくは赤玉土と鹿沼土の混合用土を使います。5月中旬~6月下旬に、その年に伸びた枝を切り取って、葉を2~3枚ほど残して切り口を水に30分程度浸した後に、用土にさします。枝の切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしておくと、発根が促されます。3~4週間ほどで根が生え、5~6週間程度で直径9cmのポリポットに移植が可能になります。

監修 園芸研究家 矢澤秀成

種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。

「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。

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