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栽培管理|宿根アスターの育て方

監修 園芸研究家 矢澤秀成

宿根アスターの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

宿根アスター写真

 宿根アスターは、キク科アスター属の植物です。一般にアスターというと、春まき一年草のアスターを指しますが、これはキク科カリステフス属で、宿根アスターとは別属になります。  宿根アスターと同じアスター属は、世界に500種類以上があり、日本にもシオンやノコンギクなどの野生種があります。冬は地上部が枯れますが、根は残って翌春、芽が出てきて再び花を咲かせます。寒さや暑さに強く栽培しやすい植物です。花

管理

水やり

 鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花壇植えの場合は、植えつけ直後と極度の乾燥期以外は、ほとんど水やりする必要はありません。高温多湿がやや苦手の植物です。高温期の水やりは、与え過ぎに注意し、やや乾かし気味に管理した方がよく育ちます。

肥料

 一般的な植物に比べ、肥料を欲しがりません。1年に1回、早春に、粒状肥料マイガーデン粒状肥料」、マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を1m²当り100g、根元に撒く程度で十分です。なお、暑い時期の施肥は避けます。

置き場所

 日当たりのよい場所で管理します。明るい日陰でも栽培は可能ですが、花数が少なくなったり、徒長してひょろひょろと草丈だけ高くなったりします。また、高温多湿がやや苦手なので、風通しのよい場所で育てましょう。

 また、寒さにはとても強い植物です。冬は、特に防寒する必要はありません。

摘心

 宿根アスターは、品種によって草丈が異なり、約30cmから2m近くまで高く伸びる品種もあります。特に、草丈が高くなる品種は、摘心すればコンパクトな株姿で花を楽しむことができます。また、摘心することで花数も多くなり、見映えします。

 摘心の方法は、春に本葉の枚数が5~6枚程度になった時、先端を2節ほど摘み取ります。こうすると、脇芽が数本伸びてきます。さらに、脇芽の本葉の枚数が5~6枚程度になったら、再び先端を2節ほど摘心します。この2回の摘心で、コンパクトな姿でたくさんの花を咲かせることができます。

ふやし方

 株分けやさし木でふやすことができます。

 株分けの適期は、早春から春にかけて、ちょうど宿根アスターの芽が動き始めるころです。もし、芽が伸びていたら、折らないように優しく株分けしましょう。株分けは、1株に3~4芽がつくように、やや大きめに分けます。細かく分けすぎると、その後の生育が遅くなったり、枯死することもあるので、注意してください。

 さし木の適期は、6月です。2~3節ごとに切り取り、切り口を水に30分程度浸けてから、植物成長調整剤「ルートン」を切り口に薄くまぶし、市販のさし木用培養土にさします。しっかりと水やりをしながら、明るい日陰で管理します。

監修 園芸研究家 矢澤秀成

種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。

「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。

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