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栽培管理|ジニア・リネアリス(ホソバヒャクニチソウ)の育て方
監修 園芸研究家 矢澤秀成
ジニア・リネアリス(ホソバヒャクニチソウ)の栽培管理と収穫の方法について紹介します。
ジニアは、北アメリカや南アメリカなどに自生するキク科の植物です。ジニア・リネアリスの和名は、ホソバヒャクニチソウといいます。一般的なヒャクニチソウは、草丈が高く、大きいもので1m近くなりますが、ホソバヒャクニチソウはこんもりと横に広がり、草丈30cm前後にしかならないコンパクトな品種です。 花色は、赤、白、オレンジ色、黄などがあります。一般のヒャクニチソウに比べて病気に強く、また乾燥にも強い
管理
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水をやります。通常のジニアに比べてジニア・リネアリスは、高温多湿に強い種類です。
肥料
肥料は、植えつけ時の元肥として、花壇では粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150g、鉢植えは用土1ℓ当たり5gを土に混ぜます。
また、ジニア・リネアリスは、初夏から秋までと、比較的開花期間が長いため、途中花数が減ることがあります。定期的に追肥を施し、花数が減らないように管理することが大切です。植えつけ2~3カ月後から、2カ月に1回、同じ肥料を同量土の上にばらまいて施します。
置き場所
日当たりのよい場所を選んで植えつけます。日当たりの悪い場所では、生育が悪くなり、徒長してしまいます。また、花色が悪くなったり、花数が少なくなったりするので、注意しましょう。
切り戻し
ジニア・リネアリスは比較的開花期が長く、途中で草姿が乱れることがあるので、定期的に切り戻しすることをおすすめします。
まず、初夏から夏に花を楽しんだ後、7月下旬に切り戻します。この切り戻しは、夏の高温多湿期の間の蒸れを防ぐとともに、新しい茎葉を促します。すると秋からの花数をふやすことができます。切り戻すときは、株元から20cm前後のところで、必ず葉を残した状態で切りましょう。葉がなくなって茎が棒だけの状態になると、株の再生が遅れたり、枯死したりすることがあるので注意しましょう。
なお、花がら摘みは、ジニア・リネアリスの場合、特に必要はありません。
ふやし方
ジニア・リネアリスは、さし木やタネまきでふやすことができます。
タネまきは、ヤエザクラが咲くころが適期です。本葉が3枚程度開いたら、3号のポリポットに植え替えます。その後、本葉が8~10枚程度になったら、花壇や好みの鉢などに植えつけします。
さし木は、5月下旬~7月上旬が適期です。茎を2~3節ごとに切り、水に30分程度浸けた後に、植物成長調整剤「ルートン」を切り口に薄くまぶし、さし木用培養土にさします。水をたっぷり与えて、明るい日陰で管理します。3~4週間たったら、3号のポリポットに植え替えます。
種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。
「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。
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