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栽培管理|ストロベリーキャンドルの育て方

監修 園芸研究家 矢澤秀成

ストロベリーキャンドルの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

ストロベリーキャンドル写真

 ストロベリーキャンドルは、ヨーロッパに自生するマメ科の植物です。春から初夏にかけて、赤い集合花を伸ばします。最近では白花も見られます。別名は、ベニバナツメクサやクリムソンクローバーなどと呼ばれています。寒さには比較的強く本来は多年草ですが、高温多湿が苦手なので、日本では一年草扱いになっています。花を楽しむほかに、マメ科特有のチッ素固定を利用して、緑肥として畑に植えることもあります。

管理

水やり

 土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。鉢植えの場合は乾燥しやすいので、よく観察し、乾かしすぎないように注意しましょう。

肥料

 早春から春に、緩効性化成肥料や液体肥料を、一般の植物の半量程度施します。その後も葉色が薄くなり始めたら、同様の追肥を行ないます。緩効性化成肥料の粒状肥料「マイガーデン花・野菜用」、「マイガーデン植物全般用」を庭植えなら1m²当たり75g、鉢植えなら用土1ℓ当たり3gを、株元にばらまいて施します。液体肥料の場合は、「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」を花壇では500倍、鉢では1000倍に薄めたものを、2週に1回施します。その後は、年1回程度、前記と同様に緩効性化成肥料を通常の植物の半量程度施せば十分です。

置き場所

 日当たりがよい場所を好む植物です。明るい日陰でも栽培は可能ですが、花つきが極端に悪くなります。寒さには比較的強いのですが、-2℃以下になる地域では、室内の日当たりのよい場所に移動させて管理しましょう。霜除けや根元へのマルチングなどが、春の芽生えを良好にします。暑さは苦手なので、日本の高温多湿が厳しい地域では、夏に枯死する可能性が高いです。

タネの採取

 高温多湿の厳しい地域では、夏場に枯死してしまいます。タネがこぼれる前に採種しましょう。なお、採種したタネは、紙封筒に入れて陰干しして、乾燥させます。しっかり乾燥したら、ジャム瓶などに入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。

ふやし方

 種まきでふやすことができます。タネまきは、通常ヒガンバナが咲くころに行ないます。移植を嫌う植物ですが、早めに植えつけることを前提に、ポリポットまきや育苗箱まきなども可能です。ポリポットなどにタネまき用土を入れてタネをまき、覆土を1cm程度してたっぷり水を与えて育てます。本葉が展開したら、花壇やプランターなどに植えつけましょう。厳しい寒さがやってくる前にしっかりと根を張るように管理します。-2℃以下の寒さに当たると凍害を起こしたり、枯死したりすることがあるので、寒さが厳しい地域では、春まきをおすすめします。ただし、ストロベリーキャンドルは、ある程度の寒さに当たらないと花を咲かせない性質があるので、春まきの場合は花が咲きません。緑化や緑肥として考えましょう。

監修 園芸研究家 矢澤秀成

種苗会社にて16年間、野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師をつとめ、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。

「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、農業技術大系等、執筆も数多くある。

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