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栽培管理|もも【地植え】の育て方

監修 宮崎大学農学部教授 國武 久登

もも【地植え】の栽培管理と収穫の方法について紹介します。

もも【地植え】写真

 モモは、観賞樹ともいえるほど花が美しく、またほのかな紅色をした果実には、ほかの果物にはない甘さとみずみずしさがあります。特に、樹上で完熟させた果実を収穫できる醍醐味は、自家栽培ならではの楽しみです。  さて、モモは、バラ科モモ属の落葉小高木で、中国西北部の黄河上流域が起源とされており、ヨーロッパへはペルシアを経由して1世紀頃には導入されていたといわれています。

管理

水やり

 モモはやや乾き気味の環境を好む果樹なので、庭植え、鉢植えともに、苗が活着したら水やりは控えめにした方がよく育ちます。特に、果実成熟期は水分を抑えることで、甘い果実をならせることができます。

肥料

 モモは土のチッ素分が多いと枝ばかりが伸び、花芽がうまくつかないようになります。肥料は控えめに施すのがポイントです。具体的には寒肥として12月に、完熟牛ふん堆肥などの有機質肥料、または粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株当たり200g程度を、土の表面にばらまいて施します。さらに、追肥として3月と8月に、粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株当たり50g程度、土の表面にばらまいて施します。

 モモは特に、果実の成熟までの時間が長いことから、収穫後のお礼肥が重要なので、忘れないように施してください。

仕立て方と剪定

 モモの剪定は、完全に落葉した冬を中心に行ないます。夏は樹内に光がよく当たるように、混み合った枝を整理します。モモの整枝・剪定は、「Yの字仕立て」の開心自然形が一般的です。図を参考にしてください。

 植えつけた年は3~4本の新梢が出てきます。頂部の2~3本を残し、枝を広げて開心形にし、コンパクトな樹形に仕立てていきます。枝の先端は1/3程度、切り詰めるようにします。

 剪定後の切り口、及び傷口のゆ合促進には、殺菌剤「トップジンMペースト」を剪定整枝時の枝の切り口に塗布します。

収穫

収穫

 モモは収穫時期を間違えると、甘みがのっていない堅い果実を食べることになります。しっかりと収穫適期を見極めることが重要です。

 収穫は、果皮の色が目安になります。果実が成熟期を迎えたら、袋の下を少し破って果実を見ます。果実に赤みがさしてきたら、袋を外し、1週間程度日光に当てて着色させます。緑色の地色が完全に抜け、芳香が出てきて、桃色がついてから収穫しましょう。果実に触れて、ちょうど耳たぶぐらいの弾力が出てきたころが適期となります。果実が柔らかくなり、落果する直前が最も美味しくなります。ぜひ、ここまで待って収穫し、市販されていない最高の果実をいただきましょう。

監修:宮崎大学農学部教授 國武 久登

1963年、福岡県久留米市生まれ。佐賀大学農学部、千葉大学大学院自然科学研究科修了、学術博士(植物育種学)。佐賀県農業試験研究センター研究員、東海大学農学部助教授を経て、現在、宮崎大学農学部応用生物科学科教授(専門は、植物遺伝育種学、果樹園芸学)。宮崎大学大学院博士課程農学工学総合研究科教授、東海大学大学院非常勤講師を兼任。
カンキツやブルーベリーなどの果樹の品種改良や増殖に関して研究中。また、美味しい家庭果樹の栽培や普及も手がける。著書に、「新版・園芸相談 家庭果樹」、「育てて味わう!まるごとベリー」、「よくわかる栽培12ヶ月 ラズベリー、ブラックベリー」など多数あり。

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