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準備と植え付け|小カブ【地植え】の育て方

監修:恵泉女学園大学教授 藤田智

小カブ【地植え】を育てるための準備と植えつけの方法をご紹介します。

小カブ【地植え】写真

 日本書紀(720年)の持統7(693)年の項に、「蕪青」の栽培を五穀の助けとして奨励する記録が見られるほど、カブは、日本の野菜のなかでも、最も栽培の歴史が古いもののひとつといえます。地方色豊かな品種が育成され、形,色,大きさなど、日本各地に独特の品種が実に多くつくられています。

準備

作型や品種の特徴

 カブ全体で見ても、品種の数は実に豊富です。そのうち小カブは、直径5~6cm程度のものをいいます。ほか、直径13cm程度の中カブ、直径15cmを超す大カブがあり、色や形も白や赤、紫、形は丸いものから長細いものまで幅広くあります。

 作りやすい小カブの品種は、「ウイルス病」に強くつくりやすい‘耐病ひかり'、味が良く漬物やサラダ用にも適する‘スワン'、耐暑性、耐病性に優れる‘夏小町'があります。とくに冬春栽培では、肌が純白で肉質が柔らかく、甘味のある‘福小町'、とう立ちしにくい(晩抽性)で早く太る‘京小町'などの品種がおすすめです。赤紫色と白色の‘あやめ雪'は、見た目も美しく、甘く柔らかいと評判の品種です。

 地方品種では、極早生で厳寒期を除いて周年栽培可能な‘金町小かぶ'、赤丸の色素が鮮やかな‘本紅赤丸蕪'(中カブ)、滋賀県特産の赤カブ、‘ゆるぎ赤丸蕪'、上部が紫紅色、地下部が白く珍しい形の‘津田蕪'(島根県特産)や‘日野菜かぶ'(滋賀県特産)も美味です。

育て方のコツ

 アブラナ科の代表的な連作障害、根こぶ病を防ぐには、続けてアブラナ科の野菜を栽培しないことが大切です。ただし、最近の研究で、根こぶ病が多発している畑に、同じアブラナ科のダイコンを小カブの前に栽培すると、その後に小カブを栽培しても根こぶ病の発生が減少したことが判明しました。

 また、根こぶ病の抵抗性品種を利用するのも効果的。品種名の冠に「CR」とついた品種(‘CRもちばな'、‘CR鷹丸'など)が目印です。

カブの根こぶ病

タネまき

  カブは,直根類といって主根が肥大するタイプなので、栽培のスタートは直まきのみです。移植すると又根になってしまうので注意しましょう。

 春まきの場合、中間地では、3月中旬から4月、秋は9月から10月上旬ごろがタネまきの適期です。

 植えつけの2週間前に、1m² 当たり100~150gの苦土石灰を散布し、よく耕しておきます。1週間前、1m² 当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m² 当たり120gを散布し、よく土に混ぜ込みます。幅60~80cmの畝を立てて表面を平らにし、条間30cmをとってすじまきにします。覆土した後、表土をしっかり押さえてタネと土を密着させ、たっぷりと水やりをします。

監修 恵泉女学園大学教授 藤田智

1959年、秋田県生まれ。岩手大学農学部、岩手大学大学院終了。恵泉女学園短期大学助教授を経て、現在、恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授(専門は、野菜園芸学、農業教育学)。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会)  など多数あり。

小カブ【地植え】の育て方のページです。
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