植物栽培ナビさやいんげん【地植え】の育て方

監修  恵泉女学園大学教授 藤田智
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

コンテナで育てるときは

 つるなし種の方が、コンテナ栽培向きです。さらにつるなし種は、タネまきから収穫までの期間が55日程度と短く、支柱の必要もありません。

 おすすめ品種には、‘さつきみどり'、‘さつきみどり2号'、‘さやっこ'、‘初みどり2号'、‘山城黒三度'などがあります。

 タネまきの適期は、4月中旬~6月中旬です。大型のプランターを用意し、プランターの底が見えなくなるぐらい鉢底石や軽石を敷きます。次いでウォータースペースを1~2cm取って用土1ℓ当たり粒状肥料「マイガーデンベジフル」を4gを混ぜた培養土を入れ、土の表面を平らにします。平らにした表土に20cm間隔で、1カ所3粒のタネをまきます。タネまき後から発芽直後までは、鳥が狙っているので寒冷紗や不織布で覆っておくとよいでしょう。

 

 タネが発芽するまでは、土の表面が乾かない程度に水やりし、発芽後は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。水のやりすぎに注意しましょう。

 発芽し、本葉が開き始めたら鳥よけ資材を外し、1カ所2本に間引いて双葉のすぐ下まで土を寄せておきましょう。追肥は週に1回、1000倍に薄めた液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」か、500倍に薄めた液体肥料「ベジフル液肥」を、水代わりに与えます。  つるあり品種をまいた場合、草丈20cm以上で2mほどの支柱を3本組み合わせて立てておきます。

 収穫は、畑や菜園と同様です。実が固くならないうちに、サヤをハサミで切って収穫しましょう。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

準備

作型や品種の特徴

 つるなし品種とつるあり品種に大別できます。つるなしは、タネまきから収穫までの期間が55日程度と短く、支柱も必要ありません。初心者やコンテナ栽培にも向きます。品種には、‘さつきみどり2号'、‘アーロン'などがあります。

 収穫期間の長いつるあり品種には、‘ケンタッキー101'、‘プロップキング'などがあります。

また、柔らかく味のよい平サヤ品種では、‘モロッコ'、地方品種の‘あきしまササゲ'などがつくりやすくおすすめです。

育て方のコツ

 栽培適温は15~25℃で、25℃を超えると花が落ちやすくなります。

 サヤインゲンはマメ類なので、根に根粒菌(窒素固定菌)が共生し、根粒を形成します。根粒菌は、マメから栄養を拝借する代わりにマメにチッ素分を還元するので、マメ類はそれほど肥えていない場所でも栽培できるのが、最大の特徴。なお、マメ類を栽培し終わっても、根を土中に残せば、地力アップに役立ちます。逆にいえば、チッ素分を施し過ぎると「つるボケ」するので、施肥の分量に注意が必要です。

タネまき

 4月中旬から6月中旬までが、タネまき適期です。畝幅60cmをとり、タネまきの1~2週間前に苦土石灰を1m²当たり100gまいてよく耕します。その1週間後、堆肥を1m²当たり2kg、粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m²当たり120gをまいてよく耕し、高さ10cmの平畝を立てます。株間は30cmとってタネを1カ所3粒ずつまきます。タネまき直後と発芽直後は、鳥害を防ぐためにも、不織布や寒冷紗などで覆っておくとよいでしょう。

 

栽培管理

管理

水やり

 乾燥が激しい場合、たっぷりと水やりします。

間引き・土寄せ

 芽が出て、本葉が2枚になったら、生育のよい株を1カ所につき2株残して間引きます。株元に軽く土寄せしておくとよいでしょう。

追肥

 花が咲いてきたら、2週間に1回、液体肥料「マイガーデン液体肥料」か「花工場原液」か液体肥料「ベジフル液肥」を、500倍に薄めて水代わりに与えて追肥し、土寄せします。また、タネまき後2~3カ月ごとに、1m2当たり120gの「マイガーデンベジフル」を株元にばらまいて追肥し、土寄せします。

支柱立て・誘引

 株の高さが20~30cmに成長したら、支柱を立て、茎をひもで結んで倒れないようにします。

 

収穫

収穫

 開花後10~15日経ち、さやの長さが12~13cm程度になったものから収穫します。1カ月ぐらいの間、次々に収穫できるので、取れたての歯ごたえと甘味を楽しみましょう。

監修  恵泉女学園大学教授 藤田智
1959年、秋田県生まれ。岩手大学農学部、岩手大学大学院終了。恵泉女学園短期大学助教授を経て、現在、恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授(専門は、野菜園芸学、農業教育学)。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会)  など多数あり。

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