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栽培管理|レモン【地植え】の育て方

監修 宮崎大学農学部教授 國武 久登

レモン【地植え】の栽培管理と収穫の方法について紹介します。

レモン【地植え】写真

 香酸カンキツのひとつであるレモンは、強い酸味と香りがあり、世界中で生食、ジュース、料理の風味づけなどに利用されています。日本でも、農薬を使わずに栽培した果実をスライスしたものを、紅茶などに浮かべて飲みたいなどのニーズがあって、自宅で栽培する方がふえています。  レモンには、ビタミンCが豊富に含まれています。このため、風邪予防や美容の効果が期待できます。また、疲労回復にも効果が高いといわれて

管理

水やり

 鉢植えのレモンは、基本的には鉢土の表面が乾いたら水やりします。ただし、夏は乾燥しやすく、いったん水を切らすと簡単に落葉してしまうので、1日2回は水やりします。

 庭植えでは、植えつけ1年目は定期的に水やりしますが、根が活着した2年目以降は、水やりはほとんど不要です。

肥料

 レモンは肥料をたくさん必要とするので、温州ミカンなどよりもやや多めに施肥し、1年を通して肥料切れさないことがポイントです。

 鉢植えの場合、基本的には年4回の施肥が必要です。まず、寒肥として2~3月に施し、さらに追肥として6月、9月、11月に肥料を施します。2年生以下の苗であれば、元肥として粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株当たり300g程度施し、さらに追肥として前出の時期に1株当たり75g程度を株元にばらまいて施しましょう。なお、施肥量は、成木になるにつれて徐々にふやします。また、葉の色が悪く、樹勢が弱っている時は、液体肥料が効果的です。液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」を250倍に薄めたものか、「ベジフル液肥」を1000倍に薄めたものを、2週に1回、株全体にかけて施します。1カ月程度で樹勢が回復します。

仕立て方と剪定

カンキツ類の整枝剪定は、2~3月に行ないます。レモンは半円形(図参照)や主幹形に仕立てるのがおすすめです。1~3年目の苗木は、病害虫にあった枝、前年の秋に伸びた枝、充実していない枝などを切り詰めて樹形を整え、株の内側に光が当たるように側枝を開くようにします。2年目の春には、いくつかの新梢が出てきていますが、2~3本の強い枝を選んで伸ばし、先端から1/3程度で枝を切り詰めます。下枝はすべて基部から切り落とすとよいでしょう。樹形がある程度できあがった4年目以降は、主に間引き剪定を中心に行いましょう。

収穫

収穫

 春に咲いた花は、およそ6カ月で収穫期を迎えます。色で判断すると果汁が少ないものもあるので、ゴツゴツした皮がなめらかになったら、収穫するようにしましょう。温暖な地方を除いて、12月までに収穫を終えた方が安全です。また、成熟させすぎてしまうと酸味がなくなるので注意しましょう。

 直径が5cmぐらいになった果実は、果実が青くても香りが高く、皮を刻んでサラダに入れたり、料理や飲み物の香りづけにも最適です。

監修:宮崎大学農学部教授 國武 久登

1963年、福岡県久留米市生まれ。佐賀大学農学部、千葉大学大学院自然科学研究科修了、学術博士(植物育種学)。佐賀県農業試験研究センター研究員、東海大学農学部助教授を経て、現在、宮崎大学農学部応用生物科学科教授(専門は、植物遺伝育種学、果樹園芸学)。宮崎大学大学院博士課程農学工学総合研究科教授、東海大学大学院非常勤講師を兼任。
カンキツやブルーベリーなどの果樹の品種改良や増殖に関して研究中。また、美味しい家庭果樹の栽培や普及も手がける。著書に、「新版・園芸相談 家庭果樹」、「育てて味わう!まるごとベリー」、「よくわかる栽培12ヶ月 ラズベリー、ブラックベリー」など多数あり。

レモン【地植え】の育て方のページです。
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