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準備と植え付け|しゅんぎく【地植え】の育て方

監修:恵泉女学園大学教授 藤田智

しゅんぎく【地植え】を育てるための準備と植えつけの方法をご紹介します。

しゅんぎく【地植え】写真

 すき焼きや鍋物野菜の定番、シュンギク。独特の香気と風味は、家族団らんの冬の食卓に欠かせないものです。原産は地中海沿岸地域で、キク科の葉菜です。中国、日本など東アジアでは野菜として利用されていますが、原産地のヨーロッパでは、主に観賞用として栽培されています。越冬した株から開花するシュンギクの花は意外と美しく、まさに「春の菊」といえます。

準備

作型や品種の特徴

 シュンギクは、葉の切れ込み程度により、大葉種、中葉種、小葉種に分類されています。日本全国で最も栽培の多い品種が、中葉種です。中葉種は、側枝の分岐が少なく、茎が伸びやすい「摘み取り型」と、根元から株が張り、側枝の分岐が多い「株張り型」の2タイプに分類されます。

 摘み取り型の品種では、‘きわめ中葉春菊'が寒さに強く、低温伸長性があり、葉色も濃く品質もよくおすすめです。また、‘中葉新菊'も収量が多く、つくりやすい品種です。

 株張り型の品種では、‘菊次郎'が分枝性が強く、揃いもよく、柔らかな葉です。また石灰欠乏症にも強いので、家庭菜園向きです。‘株張り中葉春菊'は、耐暑性、耐寒性ともに強く、株元からの分枝が多い多収品種です。

 「大葉種」は、葉が大型で、切れ込みが浅く、葉肉が厚い品種です。中葉種より葉が柔らかく、苦味が少ないのが特徴です。代表的な品種‘大葉春菊'は、風味のよい大型で、肉厚の葉が自慢。鍋物だけでなく、サラダ野菜として生でもおいしく利用できます。 「小葉種」は、葉が小型で、切れ込みが多く、葉肉が薄い品種です。収量も少なく、とう立ちも早いので、現在、あまり栽培されていません。

育て方のコツ

 シュンギクのタネは好光性種子(光発芽種子[こうはつがしゅし])なので、覆土はごく薄くかけましょう。

タネまき

 タネまきは、春まきは4月~5月中旬、秋まきは9月~10月上旬がベストです。タネまきの2週間前までに、1m²当たり100~150gの苦土石灰を散布してよく耕します。次いで1週間前までに、1条まきでは畝幅60cm、2条まきでは畝幅1mとし、畝全面に1m²当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m²当たり200gを散布し、土に混ぜ込み、高さ10cm程度の平畝を作ります。

 1条まきでは、畝の中央に深さ5mmほどの浅いまき溝をつくり、タネを1cm間隔でまきます。2条まきでは条間30cmとし、同じく深さ5mm程度のまき溝に、1cm間隔でタネをまきます。タネまき後は、十分に水やりし、発芽まで乾燥させないようにします。

監修 恵泉女学園大学教授 藤田智

1959年、秋田県生まれ。岩手大学農学部、岩手大学大学院終了。恵泉女学園短期大学助教授を経て、現在、恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授(専門は、野菜園芸学、農業教育学)。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会)  など多数あり。

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