植物栽培ナビセロリ【地植え】の育て方

監修  恵泉女学園大学教授 藤田智
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

コンテナで育てるときは

 セロリをコンテナ栽培するには、スープセロリやミニセロリなどの小型品種なら、標準サイズ(650型、20×20×65cm、12ℓ)以上のコンテナで栽培できます。‘コーネル619号'や‘トップセラー'を栽培するなら、大型(25ℓ以上)のプランターを使用します。ここでは、ミニセロリ‘ミニホワイト'の栽培を紹介します。くせがなくマイルドな食味なので、スープやサラダにおすすめです。

 ミニホワイトのタネまき時期は、4~9月。ただし、発芽適温は20℃前後と冷涼な温度を好むので、夏季は発芽が劣ります。

 標準サイズのコンテナを用意し、底が見えなくなるくらいの鉢底石を敷きます。ウォータースペースを2~3cmあけて、あらかじめ用土1ℓ当たり7gの粒状肥料「マイガーデンベジフル」をよく混ぜ込んだ市販の野菜用培養土を入れます。表面を平らにし、コンテナの中心に深さ5mm程度のまき溝をつくります。3mm間隔でタネをまき、ごく薄く覆土します。タネと土が密着するように、手で軽く押さえてからたっぷりと水やりしましょう。

 発芽するまでしっかりと水やりし、乾かさないことが大切です。発芽したら、込んでいるところを順次間引きし、本葉3~4枚のころには、3cmに1株とします。

 発芽後、週に1回、液体肥料「マイガーデン液体肥料」や「花工場原液」や「>ベジフル液肥」を水で500倍に薄めて水やり代わりに与えます。

 タネまきからおよそ75日ほどで、収穫適期の20~25cmに成長します。株ごと引き抜いて収穫するか、株元を刃物で切り取って収穫します。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

準備

作型や品種の特徴

 緑色種に、黄色種の早熟性と軟白しやすい性質を導入した交雑種では、葉柄が太く肉厚で、食味の良い‘コーネル619号'がつくりやすくおすすめです。また、近年人気のグリーンセルリーでは、‘トップセラー'が栽培しやすく、大株、小株どりのいずれも可能です。

 初心者でも栽培しやすい品種には、タネまきから75日ほどで収穫可能なミニセロリ‘ミニホワイト'があります。葉柄が純白で、スープやサラダに向き、春から秋まで栽培できます。

 また、東洋在来種(アジア型)のキンサイ(芹菜、スープセロリ)は小型で、コンテナ栽培にも向きます。

育て方のコツ

 栽培に向くのは、有機質に富んだよく肥えた土です。堆肥や化成肥料を多めに施すのが、栽培の基本です。

また、セロリのタネは好光性種子なので、覆土はごく薄くかけます。

 私たちがスーパーなどで見かけるセロリは、葉柄が白い軟白栽培されているものがほとんどです。家庭菜園でも軟白栽培はできます。収穫予定の3~4週間前に、株全体を厚手のボール紙などで巻き、葉柄部分に当たる光を遮るだけです。こうして軟白したセロリは、香りがマイルドで柔らかくなり、食べやすくなります。ただし、軟白させないグリーンセロリよりも、当然栄養価は低くなります。

タネまき

 中間地では、5~6月にタネまきします。しっとり湿らせたタネまき用土を育苗箱に敷き、5cm間隔に深さ5mmほどのまき溝をつけて、セロリのタネをすじまきにします。覆土はごく薄くかけ、たっぷり水を与えましょう。発芽まで10~14日ほどかかるので、発芽するまでしっかりと水やりし、乾かさないように新聞紙や不織布をかけるとよいでしょう。

 発芽後、本葉2~3枚になったら、直径6cmのポリポットに移植して育て、本葉7~9枚になったら、畑や菜園に植えつけます。

 

植えつけ方

植えつけ

 植え付けの2週間前に、1m²当たり150~200gの苦土石灰を畑および菜園全面に散布し、よく耕しておきます。1週間前、1m²当たり堆肥4~5kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m²当たり200gを散布し、丁寧に土に混ぜ込みます。1条植えでは幅60cm、2条植えでは幅80~100cmの畝を立てます。高さはいずれも20cmの高畝にしましょう。

 土が適度に湿っている環境でよく生育するので、乾燥と土のはね返りを防ぐために、株元にマルチングを敷きます。マルチングは、雑草の発生も防ぐ黒色シートが最適。同時に、生育温度をキープするために、敷きワラを敷くと、地温の上昇を防げます。

 苗は自分でタネから育てるか、あるいは種苗店などから購入して入手します。本葉7~9枚のよくしまった苗を選び、株間を25~30cmほどとって苗を植えつけます。2条植えにする場合は、条間45cmとします。

 

栽培管理

管理

水やり

 雨が降らず、乾燥するようなら、マルチの穴から株元へ水を注いで水やりします。

追肥・土寄せ

 植えつけ2週間後から1週間毎に2~3回、液体肥料「マイガーデン液体肥料」や「花工場原液」や「ベジフル液肥」を水で500倍に薄めて、マルチの穴から株元へ注ぎます。マルチを敷いてない場合は、株元へ土を寄せ、同様に肥料を与えます。

わき芽かき・下葉かき

 上向きにのび、株元が肥大しはじめたら、わき芽や枯れた下葉を取り除きましょう。晴れた日に作業するのがおすすめです。

 

収穫

収穫

 1番下の節間の長さが、20cmを超えたら収穫適期です。茎の中に「す」が入るので、取り遅れに注意します。

監修  恵泉女学園大学教授 藤田智
1959年、秋田県生まれ。岩手大学農学部、岩手大学大学院終了。恵泉女学園短期大学助教授を経て、現在、恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授(専門は、野菜園芸学、農業教育学)。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会)  など多数あり。

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