植物栽培ナビアザレアの育て方

監修  園芸研究家 倉重祐二
基本情報
基本情報
科名属名
原産地
分類
栽培のスタート
日照条件
生育適温
水やり
特徴
樹高
種まき期
植えつけ期
開花期
収穫期
植えつけから収穫までの期間
開花から収穫までの期間
豆知識

品種紹介

カメレオン
Rhododendron ‘Friedhelm Scherrer Rose’
近年ヨーロッパから導入された人気品種。半八重咲きで、これまでにない白赤の絞りの鮮やかな対比が印象的。栽培条件によって、白の部分がピンクから赤に変化する。

ロマンス・パール
Rhododendron ‘Romance Pearl‘
薄いピンクの大輪半八重の花を咲かせる、日本で作出された新品種。透明感のある肌色の花色が上品。

越の淡雪
Rhododendron ‘Koshi no Awayuki’
 大輪、半八重の白花。花弁の上部に黄緑色の斑点が入るのが印象的。アザレアには白花が少なく、本品種と白地に赤色がかすかに入る八重の「清朗」(‘Souvenir de San Jose’)がほとんど。

ロザリー(‘Rosali’)、ステラ・マリス(‘Stella Maris’)
 ピンクの大輪、一重から半八重でツツジのようにすっきりした花形の‘ロザリー’は、オランダで作出された人気品種。この枝変わり品種が白花の‘ステラ・マリス’で、花色以外の違いはない。

ニコレット系
 ごく早咲きの中輪多花性で、育てやすい人気品種。赤色八重の‘ヘルムート・フォーゲル’の枝変わり品種が数多く販売される。紅ピンク地に白色の縁取りが入る‘インガ(ニコレット・インガー)’、白地に赤覆輪の‘アクアレル’(Aquarell)、肌色の‘テラ・ノバ’(Terra Nova)などがある。

栽培カレンダー

カレンダーは拡大してご覧ください。

準備と植えつけ

植えつけ方

植えつけ

 寒さに弱いので、鉢植えで育てます。霜が降りなくなった4月以降は戸外へ出し、風通しと日当たりのよい場所で管理します。7月下旬〜9月上旬までは日ざしが強いため葉焼けを起こしやすいので、半日陰に置きます。涼しくなれば再び日なたに置き、11月下旬まで寒さに当てたあとに、玄関先などの暖房をしていない室内に取り込みます。開花中はなるべく涼しい室内で観賞すると、花を長く楽しむことができます。
 販売されているアザレアは、鉢一杯に根が張っていることが多く、また一般家庭での栽培用土としては乾きやすいものが使われていることがあるため、剪定後に植え替えます。根鉢の用土を1/3ほどかき落とし、鹿沼土細粒3、赤玉土細粒3、腐葉土2、酸度未調整のピートモス2の割合で混合した用土で植えつけます。または、市販の山野草用土と草花用培養土(ブルーベリー用培養土)を半量ずつ混合したものに、赤玉土小粒を2〜3割加えた用土を使ってもよいでしょう。株を大きく育てたい場合は一回り大きな鉢に、大きくしたくなければ同じ大きさの鉢に植え替え、たっぷりと水を与えます。適期は株を購入した年は3月下旬〜4月、2年目以降は4月~6月上旬です。剪定と一緒に行なうとよいでしょう。
 葉が黄色くなった、葉が小さくなった、すぐに用土が乾くなどの症状があれば、植え替えが必要です。2年目以降は2〜3年に1回の割合で植え替えればよいでしょう。

 

栽培管理

管理

水やり

 開花中は用土がよく乾きます。花がだらんとし始めた、また鉢の表面が白っぽくなり、持ってみて軽いようなら、水やりが必要です。暖かな日の午前中を選んで、鉢底から水が出るまでたっぷりと水を与えます。花や蕾に水がかからないように注意しましょう。
 春には新梢が伸び、盛んに成長するので、毎日水やりを行ないます。夏の高温期には用土が乾きやすいため、朝と夕方の2回水やりをします。秋の水やりは春に準じます。室内に取り込んだ後は、鉢土が乾いたら与えます。

肥料

 花後に、用土1ℓ当たり5gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」をお礼肥として施します。また、夏までに花芽が形成され、蕾が成長するので、9月にも粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」を施します。

剪定

 春になると新芽が次々と伸び始めます。開花が終わって、3月下旬〜4月上旬になったら剪定をし、植え替えまでを一気に行ないましょう。
 剪定は、株全体を好みの形で、1〜2cm程度の深さで全体を刈り込みます。こうすることで、再度新しい芽がたくさん伸びてきて、こんもりとした樹形となります。枝数も多くなり、たくさんの花を咲かせることができます。
 この春から伸びた芽は、葉を出しながら夏まで伸び続け、先端に蕾をつけて成長を止めます。蕾は、冬の寒さに当たって、再び暖かくなる春に開花します。そのため、遅い時期の剪定は夏までに枝が十分に伸びず、花が咲かない原因となります。また、夏以降の剪定は、できた蕾を切ってしまうことになります。夏以降に樹形を乱す徒長枝が伸びた場合は、9〜10月ごろにほかの枝と同じ長さで切り戻します。
 翌年以降は、春の開花後のなるべく早い時期から、遅くとも6月上旬までに剪定を行ないます。

ふやし方

 アザレアはさし木でふやすことができます。開花後に伸びはじめた新梢は、6〜7月には充実して硬くなります。その年に伸びた枝を長さ10cm ほどで切り取り、先端の葉4〜5枚を残して、下部の葉を取り除きます。茎をナイフなどで斜めに切り、30分〜1時間ほど水揚げをします。切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしてから、箱や平鉢に入れた鹿沼土小粒やさし木用土に棒で穴を開けて、葉が触れる程度の間隔でさします。たっぷりと水やりして、日陰の風の当たらない場所で乾かさないように管理します。9月には鉢上げができます。

 

監修  園芸研究家 倉重祐二
園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

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