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栽培管理|アザレアの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

アザレアの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

アザレア写真

 ツツジ科ツツジ属で、ヤマツツジの仲間のアザレアは、室内観賞用の鉢物として扱われていますが、もともとは日本や中国に分布する、タイワンヤマツツジや日本の園芸品種である‘大紫’や‘白琉球’など、日本の暖地では屋外でも栽培可能なツツジがヨーロッパで改良されたものです。本来の開花期は5月ですが、促成栽培が容易なために、加温して年末から開花させた株が販売されます。  また、夏の時期に株を冷蔵して強制的に

管理

水やり

 開花中は用土がよく乾きます。花がだらんとし始めた、また鉢の表面が白っぽくなり、持ってみて軽いようなら、水やりが必要です。暖かな日の午前中を選んで、鉢底から水が出るまでたっぷりと水を与えます。花や蕾に水がかからないように注意しましょう。
 春には新梢が伸び、盛んに成長するので、毎日水やりを行ないます。夏の高温期には用土が乾きやすいため、朝と夕方の2回水やりをします。秋の水やりは春に準じます。室内に取り込んだ後は、鉢土が乾いたら与えます。

肥料

 花後に、用土1ℓ当たり5gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」をお礼肥として施します。また、夏までに花芽が形成され、蕾が成長するので、9月にも粒状肥料「マイガーデン植物全般用」や「マイガーデン花・野菜用」を施します。

剪定

 春になると新芽が次々と伸び始めます。開花が終わって、3月下旬〜4月上旬になったら剪定をし、植え替えまでを一気に行ないましょう。
 剪定は、株全体を好みの形で、1〜2cm程度の深さで全体を刈り込みます。こうすることで、再度新しい芽がたくさん伸びてきて、こんもりとした樹形となります。枝数も多くなり、たくさんの花を咲かせることができます。
 この春から伸びた芽は、葉を出しながら夏まで伸び続け、先端に蕾をつけて成長を止めます。蕾は、冬の寒さに当たって、再び暖かくなる春に開花します。そのため、遅い時期の剪定は夏までに枝が十分に伸びず、花が咲かない原因となります。また、夏以降の剪定は、できた蕾を切ってしまうことになります。夏以降に樹形を乱す徒長枝が伸びた場合は、9〜10月ごろにほかの枝と同じ長さで切り戻します。
 翌年以降は、春の開花後のなるべく早い時期から、遅くとも6月上旬までに剪定を行ないます。

ふやし方

 アザレアはさし木でふやすことができます。開花後に伸びはじめた新梢は、6〜7月には充実して硬くなります。その年に伸びた枝を長さ10cm ほどで切り取り、先端の葉4〜5枚を残して、下部の葉を取り除きます。茎をナイフなどで斜めに切り、30分〜1時間ほど水揚げをします。切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしてから、箱や平鉢に入れた鹿沼土小粒やさし木用土に棒で穴を開けて、葉が触れる程度の間隔でさします。たっぷりと水やりして、日陰の風の当たらない場所で乾かさないように管理します。9月には鉢上げができます。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

アザレアの育て方のページです。
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