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栽培管理|アベリアの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

アベリアの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

アベリア写真

 アベリアにはハナゾノツクバネウツギ(花園衝羽根空木)という和名がつけられていますが、現在はアベリアと学名(Abelia)で呼ばれることがほとんどです。19世紀中期にイタリアで作出された交配種で、両親の長所である四季咲きといえるほど長い開花期や、半常緑でありながら、寒さに強い特徴を受け継いだ優秀な園芸品種です。開花期が長いのは、熱帯植物によく見られるのと同様、環境がよければ時なしで成長して、次々と

管理

水やり

 特に必要ありませんが、極端に乾燥する夏の高温期には、朝か夕方に水やりをします。

肥料

 開花前の3~4月と、秋の開花が始まる9月中旬に、緩効性の粒状肥料「マイガーデン植物全般用」1m²当たり150gを株のまわりの土の上にばらまいて施します。

剪定

 多くの花木が前年の夏ごろに花芽をつくり、冬を越して翌春に開花するのとは異なり、アベリアは、環境がよければ枝を伸ばし、次々と花芽をつくります。このため、特に時期を選ばず剪定できます。枝もよく出るので、樹形を整えたり、好みの大きさにすることもできます。整枝・剪定は、花が少なくなる10~12月に行ない、春以降は4月中旬~7月に、伸びすぎた枝(C)を切ればよいでしょう。開花中に剪定することもできますが、強く切ると、その年の花数は少なくなります。

10~12月の剪定は、地面に対して垂直に伸びる徒長枝(A)や、樹の内側に向かって伸びる枝(B)を剪定し、最後に樹形を整えるように剪定します。


ふやし方

 さし木で簡単にふやすことができます。6~7月に堅くなりかけた、または完全に堅くなった枝を長さ10cmほどで切ります。30分ほど水あげし、切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしてから、鉢や育苗箱を敷き詰めた赤玉土小粒やさし木用土にさします。たっぷりと水やりし、日陰で乾かさないように管理するか、ビニール袋などで密封すれば1カ月ほどで発根します。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

アベリアの育て方のページです。
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