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準備と植え付け|はくさい【地植え】の育て方

監修:恵泉女学園大学教授 藤田智

はくさい【地植え】を育てるための準備と植えつけの方法をご紹介します。

はくさい【地植え】写真

ハクサイは、鍋物、炒め物、漬物に利用され、冬の食卓ではおなじみの野菜です。原産地は、地中海沿岸地方。当初は現在見られるツケ菜のような姿でしたが、中国へ伝播した後に、葉が巻く結球型になりました。日本への導入は明治の初めです。  生育温度は20℃前後で、冷涼な気候を好みます。特に葉が巻き始める結球期の気温は、15~17℃前後がベストです。  かつては、内部の葉が白っぽいものが多かったのです

準備

作型や品種の特徴

 初心者には、栽培期間が短い早生種がおすすめです。タネまきから55~60日で収穫できる極早生種には、黄芯系の‘彩黄'、1玉1~1.5kgで小振りな‘青海'などがあります。タネまきから65日前後で収穫できる早生種なら、耐病性のある‘富風'があります。内部のオレンジ色が鮮やかな‘オレンジクイン'は、75日で収穫できる中早生種。葉が柔らかく、サラダや浅漬けに向いています。そのほか、半結球タイプの山東ハクサイの品種には、中晩生種で収穫まで90日ほどかかる‘新あずま山東'も。山東ハクサイは寒さに弱いので、年内収穫を目指して栽培しましょう。また、株の幅が狭く背が高いタケノコハクサイは、中国から導入されました。‘緑塔紹菜'は80日ほどで収穫できます。

育て方のコツ

 アブラナ科の野菜なので、連作すると根こぶ病が発生することがあります。連作を避け、植えつけ前に土に苦土石灰を散布するのを忘れないようにしましょう。また、追肥を行い、できるだけ外葉を大きく育てると、立派な玉に育ちます。なお、「アブラムシ」「アオムシ」などの害虫がつきやすいので、寒冷紗(白)のトンネルをかけ、予防するのがおすすめです。

タネまき

 タネまきの時期は、中間地で8月下旬~9月上旬です。培養土を入れた9cmのポリポットに、4カ所、4粒のタネをまきます。発芽後に3本に、本葉1~2枚のころに2本に、本葉3~4枚のころに1本立ちに間引いて、本葉5~6枚の苗に育てます。通常はタネまきから、約1カ月で植えつけ適期の大きさに育ちます。

 

植えつけ方

植えつけ

 タネをまいて育苗するか、園芸店で苗を入手します。本葉5~6枚の苗が植えつけ適期です。2~3年はアブラナ科野菜を栽培していない場所に植えつけましょう。

 まず、植えつけの2週間前に、1m²当たり100gの苦土石灰を散布し、よく耕しておきます。1週間前、1m²当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m²当たり200gを散布し、よく土に混ぜ込みます。1条植えの場合は幅60cm、2条植えの場合は幅100cmの平畝をつくります。株間40~45cmをあけて植え穴を掘って、水をたっぷり注ぎます。水が引いたら苗を植えつけ、株元をしっかり押さえておきます。

 なお、アブラナ科野菜を連作し、根こぶ病が多発している畑では、堆肥を多めに施し、同時に「石原フロンサイド粉剤」などの土壌殺菌剤を処理することをおすすめします。

 また、害虫予防のために寒冷紗(白)でトンネルをかけておくとよいでしょう。

監修 恵泉女学園大学教授 藤田智

1959年、秋田県生まれ。岩手大学農学部、岩手大学大学院終了。恵泉女学園短期大学助教授を経て、現在、恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授(専門は、野菜園芸学、農業教育学)。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会)  など多数あり。

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