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準備と植え付け|ブロッコリー【地植え】の育て方

監修:恵泉女学園大学教授 藤田智

ブロッコリー【地植え】を育てるための準備と植えつけの方法をご紹介します。

ブロッコリー【地植え】写真

ブロッコリーは、肥大した花蕾を利用するアブラナ科のキャベツの仲間(変種)です。原産地は地中海沿岸地域。日本へは、明治初めに導入されましたが、栽培は一般化されませんでした。普及したのは、第二次世界大戦後からです。 生育適温は20℃前後と、冷涼な気候を好みます。苗の段階では高温に強いのですが、蕾が肥大し始めるころには暑さに弱くなるため、真夏を除いた春、および秋が栽培適期です。

準備

作型や品種の特徴

 ブロッコリーは、苗の植えつけ後50日余りで収穫できる、極早生種の‘シャスター'や、植えつけ後55日余りで収穫可能の早生種、‘エルデ'、‘すばる'などが、初心者向けの品種です。

 また、中早生種の‘ハイツ'、‘緑嶺'は、植えつけ後65日で収穫でき、さらにたくさんの側花蕾も収穫できる多収品種で、くせがなくおいしいので、家庭菜園におすすめの品種です。

 植えつけ後75日で収穫できる中生種には、‘グリーンハット'、‘グリーンパラソル'などがあります。大きな花蕾が収穫できる中晩生~晩生種には、‘エンデバー'や‘ビッグドーム'などが家庭菜園向きです。

 また、最近登場した茎ブロッコリーの‘スティックセニョール'や‘グリーンボイス'は、小さな蕾と柔らかく長い茎を食用にする品種で、耐暑性に富み、夏季でも安定した収穫が期待できます。

育て方のコツ

 ブロッコリーやカリフラワーの花蕾を大きく育てるコツは、できるだけ外葉を大きく育てること。株自体が小さいと、小さな花蕾しかできません。そのためには、まず土作りが大切です。完熟堆肥などの有機物を、たっぷり施すように心がけましょう。

タネまき

 春まきでは、2月中旬~3月中旬にタネまきし、6月に収穫します。夏まきでは、7月中下旬にタネをまき、10月下旬から収穫します。まず、培養土を入れた9cmポットにタネを5~6粒まき、発芽したら3本に間引きます。本葉2枚で2本に、本葉3~4枚の時に1本立ちにし、本葉5~6枚になったら、植えつけます。

植えつけ方

植えつけ

 苗は、タネまきから育苗するか、購入して用意します。苗が園芸店などに並ぶのは、春なら3月下旬ごろから、秋には8月中・下旬ごろからです。タイミングを逃さず、本葉5~6枚の苗を入手しましょう。

 以前にアブラナ科の植物を植えた場所を避けて、植え場所を準備します。植えつけの2週間前に、1m²当たり100gの苦土石灰を散布し、よく耕しておきます。1週間前、1m²当たり堆肥2kgと粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1m²当たり200gを散布し、よく土に混ぜ込みます。幅60~70cmの平畝をつくり、株間40~45cmをあけて植え穴を掘って、水をたっぷり注ぎます。水が引いたら苗を植えつけ、株元をしっかり押さえて、土と根鉢を密着させましょう。

 なお、アブラナ科野菜を連作し、根こぶ病が多発している畑では、堆肥を多めに施し、同時に「石原フロンサイド粉剤」などの土壌殺菌剤を処理することをおすすめします。

監修 恵泉女学園大学教授 藤田智

1959年、秋田県生まれ。岩手大学農学部、岩手大学大学院終了。恵泉女学園短期大学助教授を経て、現在、恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授(専門は、野菜園芸学、農業教育学)。
女子栄養大学、横浜国立大学非常勤講師。
NHK趣味の園芸・やさいの時間講師、NHKラジオ夏休み子供科学電話相談回答者(植物)、日本テレビ世界一受けたい授業講師(野菜)。
著書は、「野菜づくり大図鑑」(講談社)、「キュウリのとげはなぜ消えたのか」(学研新書)、「ベランダ畑」(家の光協会)  など多数あり。

ブロッコリー【地植え】の育て方のページです。
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