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準備と植え付け|温州ミカン【地植え】の育て方

監修 宮崎大学農学部教授 國武 久登

温州ミカン【地植え】を育てるための準備と植えつけの方法をご紹介します。

温州ミカン【地植え】写真

 秋の抜けるような青空を背景に、オレンジ色の果実をつける温州ミカンは、初秋を感じさせる風景のひとつです。秋だけではありません。初夏の開花の時期には、さわやかな香りが庭いっぱいに漂います。イギリスでは、家庭で育てる果樹の定番はリンゴだそうですが、日本では温州ミカンもその代表でしょう。  温州ミカンは、中国の温州に美味しいミカンがあることに因んで命名されていますが、もともとは鹿児島県長島で生まれ

準備

育て方のコツ

 温州ミカンを上手に育てるには、庭植えの場合は、日当たりと水はけがよく、風が吹きつけない場所に植えることが大切です。夏に乾燥しやすい場合は、ワラなどで株元をマルチングするとよいでしょう。

 また、実った果実を全て成熟させると、木に負担がかかり、収穫した翌年は果実が着きにくくなる「隔年結果」という現象を引き起こします。毎年、安定的に同じ大きさの果実を収穫するには、「摘果」の作業が重要です。まず、7月に小さい果実を、1カ所に集まって着果しているところから摘み取ります。8月に仕上げ摘果を行い、温州ミカンでは最終的に葉の数約20~25枚につき1果とします。

植えつけ方

植えつけ

 温州ミカンなどのカンキツ類は、秋から翌春にかけて1~2年生の接ぎ木苗が販売されます。植えつけ適期は3月中旬~4月中旬です。温州ミカンは寒さに比較的強いので、暖地では秋植えもできますが、ほとんどの地域では春植えがよいでしょう。

 庭植えの場合は、日当たりと水はけがよく、風当たりが強くない場所を選びます。直径、深さとも50cm程度の穴を掘り、掘りあげた土、腐葉土、赤玉土小粒を5:3:2で配合した用土に、1株あたり200g程度の粒状肥料「マイガーデンベジフル」をよく混合し、穴の深さの1/2から2/3程度を埋め戻します。次に、苗木の根鉢を崩して根を広げ、苗を据えてからさらに用土を入れます。その際、接ぎ木部分が埋まらないように、浅植えにすることがポイントです。また、苗木の高さの50cm程度までで切り詰め、支柱を添えてさして、ひもで結び留めておきます。最後に十分に水やりを行ない、完成です。

監修:宮崎大学農学部教授 國武 久登

1963年、福岡県久留米市生まれ。佐賀大学農学部、千葉大学大学院自然科学研究科修了、学術博士(植物育種学)。佐賀県農業試験研究センター研究員、東海大学農学部助教授を経て、現在、宮崎大学農学部応用生物科学科教授(専門は、植物遺伝育種学、果樹園芸学)。宮崎大学大学院博士課程農学工学総合研究科教授、東海大学大学院非常勤講師を兼任。
カンキツやブルーベリーなどの果樹の品種改良や増殖に関して研究中。また、美味しい家庭果樹の栽培や普及も手がける。著書に、「新版・園芸相談 家庭果樹」、「育てて味わう!まるごとベリー」、「よくわかる栽培12ヶ月 ラズベリー、ブラックベリー」など多数あり。

温州ミカン【地植え】の育て方のページです。
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