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栽培管理|温州ミカン【地植え】の育て方

監修 宮崎大学農学部教授 國武 久登

温州ミカン【地植え】の栽培管理と収穫の方法について紹介します。

温州ミカン【地植え】写真

 秋の抜けるような青空を背景に、オレンジ色の果実をつける温州ミカンは、初秋を感じさせる風景のひとつです。秋だけではありません。初夏の開花の時期には、さわやかな香りが庭いっぱいに漂います。イギリスでは、家庭で育てる果樹の定番はリンゴだそうですが、日本では温州ミカンもその代表でしょう。  温州ミカンは、中国の温州に美味しいミカンがあることに因んで命名されていますが、もともとは鹿児島県長島で生まれ

管理

水やり

 カンキツ類の栽培では、春から夏にかけての果実の成長期に水切れさせると、落果や落葉の原因になります。植えつけ直後や空気が乾燥している時は、十分に水やりしましょう。

 しかしながら、成熟期に当たる10月~12月は、土を乾かし気味に管理した方が、果実の色づきが早くなり、甘い果実ができます。

肥料

 カンキツ類の施肥は、基本的には年2回です。元肥として2月から3月に施し、追肥として9月から10月に油かすや緩効性化成肥料を施します。2年生以下の苗であれば、元肥として粒状肥料「マイガーデンベジフル」を1株あたり200g程度施し、さらに追肥として100g程度を施しましょう。施肥量は、成木になるにつれて徐々にふやします。また、樹勢が弱っている時は、液体肥料が効果的です。液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」を250倍に薄めたものや「ベジフル液肥」を1000倍に薄めたものを、株全体にかけて施します。

剪定

 カンキツ類の整枝、剪定は、2月から3月に行ないます。まず、1~3年目の苗木は、病害虫の被害にあった枝、前年の秋に伸びた枝、充実していない枝などを切り詰めて樹形を整え、樹の内側まで日光が当たるように、側枝を開くようにします。樹形がある程度できあがった4年目以降の株には、主に間引き剪定を中心に行います。

収穫

収穫

 温州ミカンは早生種から中生種まで、品種によって成熟時期が異なりますが、いずれもオレンジ色にしっかりと色づいてから収穫します。特に、早生品種の中には、果皮が緑色でも甘みがでる品種も出てきていますが、基本的には樹上でしっかりと成熟させた方が甘みが出ます。

監修:宮崎大学農学部教授 國武 久登

1963年、福岡県久留米市生まれ。佐賀大学農学部、千葉大学大学院自然科学研究科修了、学術博士(植物育種学)。佐賀県農業試験研究センター研究員、東海大学農学部助教授を経て、現在、宮崎大学農学部応用生物科学科教授(専門は、植物遺伝育種学、果樹園芸学)。宮崎大学大学院博士課程農学工学総合研究科教授、東海大学大学院非常勤講師を兼任。
カンキツやブルーベリーなどの果樹の品種改良や増殖に関して研究中。また、美味しい家庭果樹の栽培や普及も手がける。著書に、「新版・園芸相談 家庭果樹」、「育てて味わう!まるごとベリー」、「よくわかる栽培12ヶ月 ラズベリー、ブラックベリー」など多数あり。

温州ミカン【地植え】の育て方のページです。
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