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栽培管理|インドゴムノキの育て方

監修:園芸研究家 尾崎 忠

インドゴムノキの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

インドゴムノキ写真

 インドゴムノキは、インド北部からマレー半島原産の常緑高木で、イチジクやベンジャミンと同じクワ科イチジク属(Ficus)に属します。かつてはこの木の樹液から天然ゴムを採取していましたが、質が悪いため、現在ではゴムの採取には、もっぱらトウダイグサ科のパラゴムノキが利用されています。両種とも単に「ゴムノキ」と呼ぶ場合があるので混同しないように注意します。  革質で、光沢のある濃緑色の葉は長さ30

管理

置き場所

 耐陰性があり、少々暗い室内でも育ちますが、本来は光線を好む植物なのでできるだけ日光によく当てます。5~10月の暖かい時期は、戸外で直射日光に当てると、しっかりとした丈夫な株に育ちます。

 室内から戸外へ出す際の注意点は、急に直射日光に当てずに徐々に慣らしてやることです。暗い室内にあったものを急激に強い光線に当てると、葉焼けしてしまいます。また、斑入りのものは、白い部分が特に葉焼けしやすいので、真夏は半日陰程度の場所に置きましょう。

 冬の間は、室内の明るい場所に置いて楽しみます。室内に置くと大きな葉に埃がたまりやすいので、軽く湿らせたガーゼなどで時々ふき取ってやると光沢のある美しい葉が楽しめます。なお、葉のホコリ対策には葉面洗浄剤「リーフクリン」も利用できます。葉のホコリや汚れを落とし、みずみずしい自然な光沢がよみがえります。

水やり

 春と秋は、鉢土の表面が乾いたらたっぷり水を与え、夏は毎日与えます。高温多湿を好むので、水やりの際は同時に葉水も与えてください。

 冬は、室内に取り込み乾かし気味に管理します。寒さには比較的強いので、鉢土の表面が乾いたらたっぷり水やりしてください。また、冬の室内は暖房などで乾燥しがちなので、こまめに霧吹きで葉水を与え、湿度を上げてやります。

肥料

 春から秋の生育期に2カ月に1回程度、用土1ℓ当たり2gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を株元にばらまきます。または2週間に1回程度、液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」の1000倍液か、「そのまま使える花工場観葉植物用」を水やり代わりに施します。

冬越し

 緑葉のものは耐寒性が強く、3℃程度で冬越しできます。斑が大きく入る品種は寒さに弱く、低温でシミが出ることがあるので、8℃以上の環境で冬越しさせます。

ふやし方

 さし木や取り木でふやせます。

 大きくなり過ぎて植え替えもできない株は、取り木で更新してやります。適度な位置で取り木することで、もう1回、手ごろなサイズから育て直すことが出来ます。適度な位置の幹の皮を剥ぎ、湿らせた水ごけを巻いてビニールシートで覆います。発根が確認できたら、根が出た下で切り離し、新しい鉢に植えつけます。

 また、小さな苗をたくさん作りたい場合は、さし木でふやします。2節ごとに切り、下葉を落として切り口を水で洗い流したら、切った茎の切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶして、水ごけで巻きます。蒸散量を減らすため、割りばしなどを芯にして、葉を丸めます。5~6号鉢に数本まとめてさしたら、水ごけが乾かないように明るい日陰で管理します。

栽培のポイント

 取り木やさし木などで木を傷つけると、白い樹液が出てきます。樹液に触れるとかぶれたりすることもあるので、必ずビニール手袋などをして作業してください。皮膚についてしまった場合はすぐに洗い流すようにしましょう。

監修 園芸研究家 尾崎 忠

1973年8月生まれ。(有)エクゾティックプランツ代表取締役として熱帯植物の生産を行う。 帝京大学経済学部経済学科卒業後、公園緑地の樹木名板やサインに関する営業職を経て、2000年に家業である同社に入社する。 約2500~3000種の植物生産管理に携わる傍ら、アブチロンの育種を行う。現在は、トケイソウやハイビスカスの苗をメインに生産中。サンセベリアや、ビカクシダ、ホヤなどのコレクションも豊富。「熱帯植物には、まだまだ魅力的な植物がたくさんあります。一つでも多く家庭園芸に普及するよう努力していきたいです。」

インドゴムノキの育て方のページです。
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